• 奈良競輪場開設65周年記念春日賞争覇戦2/20〜2/23

後記 GⅢ 奈良 02/20

中部勢読みがズバリ

浅井康太

浅井康太

 中部勢の読みがズバリ的中。前受けから8番手まで車を下げると一気の仕掛け。3新田祐大も迫ったが、1浅井康太と5山内卓也で鮮やかにまくってワンツーを決めた。

 昨年の最優秀選手か、はたまたグランプリ覇者か。「輪界の頂上対決」の今シリーズの決勝は浅井に軍配が挙がった。8番手のリスクは想定内とばかりに慌てず一気のスパート。一瞬にして優勝を手にした。
 「33バンクで8番手の苦しい展開になりそうだから、少しでも早い仕掛けを心掛けてました。卓也さんに付いてもらったのに後手後手でまくり追い込みにならないように。新田君より先に仕掛ようと思ってたことが結果に繋がったと思う」
 グランプリ覇者のプライドに賭け、負けられぬなかでの今回の優勝となるが、「グランプリはあくまで去年の成績。全員が今年1からのスタートだし、自分も初心に戻って1からのスタートだと思っているので」と王者のおごりは一切ない。次はG1最高峰のダービー。舞台となる名古屋で新たに頂点を目指す。
 「中部地区だからってコメント欲しいんでしょ(笑)。でも僕は走る以上はどこでも関係なく、気持ちを込めて走ってるので。全国にファンがいるし、競輪界を背負っている気持ちで走っているので。普段からしっかり練習してるし、いつも通りやれば大丈夫。今回もそうだけど、落車に巻き込まれないレースをするのが僕の課題でもあるので、怪我をせずに1年間調子を保って今年もグランプリを走りたい」
 山内は完璧マークから、最後は優勝も見えたが。
 「抜きたかったですね。今日は前受けの作戦しかなかった。単騎が多いし、かく乱させられるんだったら面倒だから前受けと。あそこで行くと言ってたし、タイミングもバッチリでした。付け切れたから、もしかしたらと思ったけど」
 新田は懸命に浅井を追ったが、3着が精一杯。
 「連日後ろになってしまったけど、決勝に限って良い位置が取れたので逆に前を見てしまった。前の石井さんに振られてタイミングも取れなかったし、ずっとバックを踏まされる展開だった。4日間で1番楽な展開だったけど、脚を使わず終わってしまいました」
 芦澤は3番手好位を取ったが、仕掛けられず。
 「飛び付いたまではいいけど、そこから車を出せなかった。脚にはきてたけど、1周休めたし、やらなきゃいけないところだったのに。大事なところで出なかった。そこは練習ですね。消化不良で終わってしまいました」
 古性は地元を連れ、力の限り逃げたが力負け。
 「力不足ですね、まだまだ。今日は車番的に後ろ攻めになると思ってました。でも、決勝に乗れたのはステップアップだと思うし、課題だらけだけどセッティングとかも分かった部分もあるのでダービーは楽しみ」
 石井もアタックしたが「動いて位置を取れたけど。車間を斬って仕掛けたかったし、疲れがあって車が進まなかった。落車の影響があったのかも」とこぼす。

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 元砂勇雪

 スタートを出た浅井に山内。以下は芦澤、新田―和田、石井、吉本、古性―三谷で周回を重ねる。
 7番手の吉本が青板から動き出し前まで出ると、それに反応した芦澤がその上を押える。古性は新田を警戒しながら、赤板手前から踏み込んで主導権。古性に三谷、3番手に芦澤が飛び付き、石井。新田が中団に収まり吉本が7番手。古性がペース上げて逃げる。浅井は一本棒の8番手で打鐘を通過し、2センターから反撃を開始。浅井が最終1コーナーで新田のヨコに並ぶと、4番手の石井が合わせて出る。石井は芦澤のけん制で不発も、今度は逃げる古性後位から三谷が番手まくり。しかしながら、外の浅井がスピードの違いで一気。バック過ぎに前団をまくりでとらえて、山内まで出切る。新田が中部の2人に迫り直線へ。圧巻のまくりで浅井がV。新田の強襲を凌いだ山内が2着をキープして中部ワンツー。

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