• 防府競輪場開設67周年記念周防国府杯争奪戦11/3〜11/6

後記 GⅢ 防府 11/03

北津留翼9年ぶり記念V

北津留翼

北津留翼

 最終4コーナーからインを強襲した9北津留翼選手が、7村上義弘選手を差し切って9年ぶり3度目の記念優勝。表彰式ではサムズアップポーズで笑顔を見せる。

 後方でラインができた竹内と坂本がけん制しあう展開になり、赤板から腹をくくって逃げる吉田に村上、北津留、原田が続く思ってもいないレース。北津留はそのときの状況を「村上さんがダッシュよすぎて入られてしまいました。さすが村上さんですね。あとは村上さんに託して付いていっただけ」と振り返った。
 「展開に恵まれました。マグレです」と話したが、冷静さが光ったのも事実。
 「最後は(村上が)外してたので、昨日(準決勝)の再現みたいにいかせてもらった」と絶妙な仕掛けで優勝を手繰り寄せた。
 今開催は前検前日に落車し右手首を負傷。決勝後も「欠場しようかと思った。痛いというか、まだしびれています」と話すなど万全ではなかった。だが初日特選、優秀戦で連係した園田匠が「上半身の力が抜けていた。翼のデキはいい」と話したように、かえって力みが抜けた状態で走れたことが優勝につながった。
 「松山以来(の記念V)なんで実感がわかない。競輪祭は誘導です。多分決勝ですね。一番前で頑張ります」と記者を笑わせた北津留。記者に来年の決勝は選手としてと問われ「そうなればいいですね」と北津留スマイルで締めくくった。
 吉田の先行に乗った村上は最終2角から番手まくり。竹内のまくりも合わせ切り、優勝は村上かと思われたが、するりとこぼれ落ちた。
 「単騎だったし展開が読みにくいレースでした。作戦通りのレースなんてほとんどないですし。あとは競輪祭に向けてしっかり頑張ります」
 村上を追って5番手からまくりあげた原田だったが、3着までが精一杯。
 「単騎だったし、判断を迷いましたね。あのまま内を突いていればとも思いますけど。でも3着になれてるんで、まあよかった」
 好回転でまくっていった竹内は、村上を乗り越えられず5着の結果に。
 「力不足でした。それしか言えないですね。いけるかと思ったけど、スピードの維持ができていなかったです。それがダメだった」
 腹をくくって先行勝負に出た吉田も6着に沈んでしまった。
 「後ろでああなってるのが分かったんで腹をくくっていきました。上手くいけばと思ったんですけど」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 富弥昭

 北津留がSを取り、以下は村上、吉田、原田、竹内―坂上、坂本―守澤―大槻で並ぶ。
 坂本が青板周回の1センターから上昇して竹内の横で止まると、竹内は8番手まで車を下げた。また、坂本の動きに合わせて吉田が上昇していったが、結局は北津留の後ろに収まる。中団に入った坂本は後ろを執拗に警戒し、大きく車間を空けていく。すると、前でしびれを切らせた吉田が赤板から一気に踏み出し主導権を奪う。これに反応した村上が2番手に続き、北津留、原田の順で追う。ハイピッチで打鐘が入り、坂本が必死に反撃に出るも村上の横で力尽きた。最終HSを通過し、今度は竹内が猛スピードで前団に襲い掛かると、村上が2角から番手まくり。両者の力比べは村上が制して4角に差し掛かったが、その後ろの北津留が空いた内を抜けて一気に形勢が逆転。北津留は先頭でゴールを駆け抜けた。

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