小林優香が勝ってグランプリ出場
賞金ランキング85位で決勝戦を迎えた小林優香にとって、このレースを勝つしかグランプリ出場のチャンスは残されていなかったが、やはり他の選手とは一枚も二枚も力が違った。バックまくりで抵抗する高木真備やゴール前で迫ってくる石井貴子にヒヤリとはさせられたが、「(グランプリ出場を)達成しに、ここに来たので」の言葉どおり、見事にガールズグランプリトライアル2019「トパーズ」を制した。
「ここを獲るしかないって思ってたし、しっかりもぎ獲れたのでいいと思う。今はうれしいというよりホッとしてますね」
小林に合わせて出てくる高木や石井の追撃も想定内。「最後は気持ちで何とかしました」と激戦を振り返る。強い気持ちはナショナルチームでともに活動する脇本雄太や新田祐大に負けられないという思いからだ。
「ワッキーさんは(出場機会が少ないなかで)賞金ランク1位だし、新田さんも獲るとこを獲ってグランプリ。自分も負けられないと思って来ました。グランプリは何年ぶりか分からないけど、決められたのはホッとしたし、力で決められたのはうれしい」
今月25日からはワールドカップ出場のため香港、ニュージーランド、オーストラリアを転戦。グランプリ前夜祭の前日に帰国するスケジュールだ。「(競技でも)結果を出せるように頑張ります」。次に小林の雄姿が見られるのは来月28日のガールズグランプリ本番だ。
終始、小林優香を追走していた石井貴子はゴール前で小林優香に激しく詰め寄ったが逆転ならず。
「不甲斐ないです。優香さんがまくり切ったら、しっかり決めようと思ったけどダメでした。出し切れないといけないなかで、(勝てないのは)フィジカルと脚力のなさかなと思う。体重も足りない部分かな。(グランプリまで)1カ月、練習して頑張ります」
高木真備も優勝するしかグランプリ出場のチャンスはなかったが、小林優香に力負け。3着に敗れた。
「出し切って負けたので悔いはないです。大久保さんに勢いをもらって行けたけど。今できる精いっぱいのレースはできたと思います。また来年頑張ります」
3着なら奥井迪を逆転してグランプリ出場だった小林莉子だが結果は4着。硬い表情でレースを振り返る。
「スタートを取ったら優勝はないと思ってた。こんなにけん制が入るレースになるとは思ってなかったので、難しいですね。(グランプリは)ダメか…。悔しいです」