松坂洋平が3度目のGIII制覇
「久々なのでうれしいですね。いつでも獲れる状態ではあるのかなと思っていたので、今回は狙っていました」
昨年11月広島で約2年ぶりのFI優勝を飾り、今年初戦の前橋でもVスタートを決めていた松坂洋平が、11年平塚記念以来、3回目のGIII優勝を達成した。
「スタートでけん制が入ったので、作戦にはなかったけど前からになりました。本当は中団からで、別線が切った上を切って、来なかったら先行って考えていたんですけど。でもあの並びになったので、追い上げるしかかなったです」
打鐘の2センターで取鳥雄吾をキメて3番手を確保。その後は冷静に脚を溜めて、直線で一気に突き抜けた
「仕掛けて来るのは取鳥(雄吾)君しかいないと思ったし、落ち着いていたので脚が溜まりました。その分、最後は伸びましたね。ドームも自分に合っていたんだと思います」
近況、調子を上げている要因のひとつに115期でデビューした弟・侑亮の存在もある。弟は同じ日程で開催された小田原FIIで完全Vを果たした。
「弟とは朝練に行く時に一緒に練習するくらいで、基本は本人に任せています。僕が上で長く戦っていないと一緒に走れないので頑張りたいですね」
この勢いに乗って来月に控えるウィナーズカップでは、ビック初優出を目指す。
松坂マークの海老根恵太は、直線で佐々木豪と濱田浩司の中を割って2着に続いた。
「(松坂が3番手に)降りると思わなかったのでビックリしました。最後はコースを探して、外は踏めないと思ったんで間に行きました。でも入っていく前にバックを踏んでからだったんで…。優勝したかったですけど、しょうがないですね」
佐々木豪の番手から濱田浩司が抜け出して3着でゴールした。
「力不足ですね。あの展開で(松坂)洋平に外を行かれるのは仕方ないけど、海老根さんには行かれちゃいけなったです。ただ、佐々木が力を出し切るレースをしてくれて気持ちよかったですね」
打鐘から逃げた佐々木豪は末を欠いて4着も、表情は晴れていた。
「主導権を握れたし、負けても勝っても納得のいくレースをしようと思っていたので良かったです。モガいている時に、後ろに座り切れてない感じがしたし、あの距離だとやっぱり長ったですね。でも、ペースで踏めたし、やることはできました」
8番手になった取鳥雄吾は、金子哲大の仕掛けに乗って踏み込むも9着に敗れた。
「脚が三角に回っている感じでした。すんなりまくれる展開になっていたとしても、まくり切れてなかった気がします。(松坂に3番手を)取られた時点で終わりでした」