接戦を制してG3最年長V達成
佐藤慎太郎
「最後は(渡邉)雅也に中を割られそうになりましたけど、冷静に雅也に体重を乗せられた。やろうと思ってやったことなので、自分自身も余裕があったのかなって思います」
約4年ぶりとなるG3優勝で喜びもひとしお。それでも初めてG3決勝の舞台に勝ち上がり、臆することなく攻めの走りを披露した小堀敢太を称え、今後の活躍にも期待を寄せている。
「(小堀は)前々に先行したいというのがメインの作戦だった。行かれたらそこで考える。小堀は楽しみな選手ですね。すぐに勝ちにこだわるのではなくて、スケールの大きな選手になってから勝ちにこだわってほしいですね」
今年の11月に50歳を迎える佐藤だが、闘志はまだまだ衰えていない。日本競輪選手養成所の現・所長でもある神山雄一郎が持つ47歳と10カ月というG3最年長記録を塗り替えて、49歳と4カ月で優勝を果たした。
「神山(雄一郎)さんの最年長G3優勝記録を更新できたのは素晴らしいこと。神山さんにあこがれて選手になったので。その記録を破れてうれしい。今後の励みになります。神山さんは年齢を言い訳にしない人だった。そういう姿を追いかけていけたら」
年末に地元いわき平競輪場で行われるグランプリ出場は当然目標にしているはずだが、決して浮足立つことはない。目の前の戦いに集中しながら一歩ずつ確実に踏みしめていく。
「(年末のいわき平GPは)頭の片隅にありますけど、まずは目の前のことをやっていきます」
静岡の同期同門コンビは断腸の思いで根田空史と別線勝負を選択して挑んだ決勝戦。開催直前に急逝した高校時代からの仲間であった阿部俊さんへ優勝を届けようと気持ちを一つに別線に挑んだ。
初手で正攻法に構えた長田は赤板手前から上昇してきた小堀を出させると、単騎で追い上げてきた中島詩音も見送って5番手に構える。車間を空けてタイミングを窺っていたが松浦に掬われて外に浮いてしまう。苦しい位置となってしまった渡邉雅也は最終2センターから内へと切り込み中割りを試みたが8分の1車輪及ばなかった。
「2車だし、展開が悪いと先行って感じで。逆手にとって、(長田)龍拳はまくりも出ているし、龍拳がまくりで優勝できるところからいってくれと。でも(松浦に)内にこられた。あれがなければ面白かったけど。難しかったです。(松浦が)来ると思っていなくて。自分がしっかりと締めていれば。(松浦は)隙がないですね。(最終バック過ぎから)あそこからは内しかないなと。空いているのが見えて、空いた瞬間に踏み込んで入ったけど、(佐藤)慎太郎さんがうまかった。自分が踏んでいるのに慎太郎さんに(ヒジを)かけられて。そのあと頭も出されて絶対に抜けない状態になった。うまかったです。自分のパワーをもらって進んでいる感じだったので。理想的な形じゃなかったし、優勝したかったけど、(レースが)見ていて面白い感じになったなら、阿部(俊)もいいかなって。(長田と)2人で決勝に乗れたし、コツコツですけど、ステップアップしている。今回はメンバーもよかった。決勝は隙のないすごいメンバーと戦えて勉強にもなった。練習仲間とともにイチから頑張りたい」
初手で中団に構えた松浦悠士は、静岡勢があっさりと北勢を出させてしまいアテが外れた様子。後方に立ち遅れてしまったため、内から潜り込み巻き返しを狙ったが、判断ミスが命運を分けた。懸命に外を踏み込んだが、前団のあおりもあって3着まで。
「(初手は)前か中団が理想の形でした。すかさず(長田が)いくかなと思ったから長田君を入れたんですけど、仕掛けを渋られて。小堀君も掛かりが良かったので、外よりも内だなと。中島君の(まくりにいく)動きで迷いましたね。どうしようかなと。中島君の動きで預ける形になったのが良くなかったですね。(最終2センターで中島の)内も考えた動きがあったぶん、外を踏んで届かなかった。中島君を目標にしつつ待って、詰める感じならのみ込めたと思う。なにせ、これがいまの力。感触は良かったですけど」