• 3/19〜3/22
  • 第10回ウィナーズカップ

  • 3/19〜3/22

後記 GⅡ 防府 03/19

タイトルにつなげるまくりV

深谷知広

深谷知広

優勝写真
優勝写真
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 乗れている茨栃コンビは、2日目の「毘沙門天賞」とは逆の並び。吉田拓矢が先頭を務めて、眞杉匠が番手。山崎賢人は単騎になり、深谷知広の先行1車に近いメンバー構成という“下馬評”もあった。が、深谷自身はあくまで冷静。周囲に惑わされることはなかった。
 「関東勢の積極策があると思っていた。(吉田が)流していれば(自分が叩いて)先行。(吉田が)駆けていけば、(自分が)まくりという判断で落ち着いてはいました」
 赤板で茨栃コンビが出ると、吉田はそのまま緩めることなく、ピッチを刻んで風を切る。地元の清水裕友が3番手に飛び付いて、単騎の古性優作が5番手。自力を備えた番手の眞杉、前々に攻める清水、古性を前に見る6番手は、前受けから引いた深谷にとっては、決して悪いポジションではなかった。
 「(スタートで)前を取れるとは思っていなかったんですけど、小原(太樹)さんが(スタートは)早いですし、そこはいつも任せている。前の方を取れればやりやすいかなと」
 打鐘では前の古性と車間を空けてタイミングを取った深谷は、単騎でも仕掛ける古性の動きを読み切ってその時を待った。
 「(古性は)最後まで仕掛けないという選手ではないですし、そこは少し頼って見ていました。(古性に)ピッタリ付いて行くよりは、自分の間合いを取って行けた」
 最終ホーム手前から古性が踏み出し、最後方から山崎も同じようなタイミングで反撃。深谷は、山崎にかぶる前のギリギリのポイントで踏み出した。
 「(後ろから単騎の山崎のまくりがきていたが)踏み出した時に(後ろで)音がしたんで来たなって。結果的にいいタイミングだった。(まくりの伸びは)自分でも信じられないくらい出ました」
 古性に合わせて満を持した眞杉が番手まくり。しかしながら、深谷の加速が断然。2人をあっさりと乗り越えて、3コーナー過ぎには決着がついていた。
 「(優勝の手ごたえは最終3コーナーを過ぎて)眞杉を越えられたところで、あとはゴールまでと」
 マーク小原は付け切れない。がむしゃらにゴールを駆け抜けた深谷は、気づけば2着の眞杉に3車身の差をつけていた。
 23年9月の共同通信社杯以来のビッグ制覇。昨年はウエートトレーニングで痛めたヒザ痛に泣かされたが、試行錯誤でようやくここまでたどり着いた。
 「まだウエートトレーニング自体はできないんですけど、(昨年痛めた)ヒザを気にせず自転車に乗ることができている。(ウエートトレーニングは)やれそうな手ごたえはあるんですけど、一度(ヒザを痛めて)失敗してるんでちょっと様子を見て、パワーアップもしていかなければって思います」
 2年半ぶりのG2優勝だが、タイトルは14年の寬仁親王牌から遠ざかっている。
 「もちろんこの先にG1があるし、ここが最終目標ではない。最近は先行の壁というのも実感している。(戦法に)幅をもたせつつ、そのなかでしっかりと先行を見せたい」
 まくり一撃でのビッグ制覇。平成の怪物、深谷は令和になっても進化し、自身の変化をしっかりと受け止めている。

 吉田が積極的に駆けて、眞杉匠には絶好の流れ。番手まくりを打ったが、深谷のスピードが違った。
 「(吉田が)仕掛けて主導権を取ってくれたのに、(それに)応えられなくて悔しい。雨で(状況が)全然、見えなかったです。古性さんが来ていたのはわかって、横にいるのもわかったけど、それ以外はわからなかったです」

 3番手を確保した地元の清水裕友は、眞杉の番手まくりを追っての3着まで。
 「スタートはミスしました。でも、展開的には良かった。ちょっと絶好の位置が取れたんですけど。眞杉君も出る感じじゃなかったですし、その上を深谷さんに行かれてしまった。(地元で)すごい声援だったので、うれしかったんですけど、結果を出せず申し訳なかったです」

Race Playback

レース展開4
 6番手から仕掛けた深谷知広選手が、圧巻のまくりで優勝。番手まくりを打った眞杉匠選手が2着、地元の清水裕友選手は3着。

レース経過

誘導員 : 山下一輝

 号砲でいち早く小原太樹が誘導員の後ろに取りつき、古性優作が続く。深谷知広-小原、古性、吉田拓矢-眞杉匠、菅田壱道、清水裕友-久米康平、山崎賢人で折り合って周回を重ねる。 青板前の3コーナーから清水が上昇を開始。清水は一旦、3番手の外まで上がったのち、バックで前団を押さえる。深谷は引く一方、吉田が3コーナーから一気にスパート。赤板前に吉田が先手を奪い、清水は関東勢を出して3番手、古性が5番手、深谷が6番手で一本棒の態勢になる。最終ホーム手前で古性がまくり、最後方から山崎も仕掛ける。古性を引き付けた眞杉は2コーナーで車を外に持ち出してけん制しながら前に踏み出そうとする。そこを深谷が豪快な一撃で襲う。古性を合わせ切った眞杉を2センターで抜き去って深谷が先頭に。後ろがいなくなり独走状態の深谷を、眞杉が離れながら追う。そのままセーフティーリードを保って深谷が優勝のゴール。2着も眞杉。3着には外の古性を制して清水が入った。