6連続G1制覇も通過点
佐藤水菜
一昨年11月の競輪祭女子王座戦から続く6連続G1制覇。年間グランプリスラムを成し遂げた佐藤水菜の勢いは、鈍るどころかさらに加速。3日間、まざまざと力の違いを見せつけた今年最初のガールズケイリンG1の完全Vだった。
「(ゴール直後は左手でガッツポーズしたのは)ルーティンみたいな。1着でタイトルを獲れた時は、左手で頑張ってガッツポーズをするのが、自分の決まりポーズみたいな感じですかね」
昨年も見慣れたVシーン。佐藤が松戸に詰めかけた多くのファンに感謝の気持ちを表現した。
レースは、5番手から進めた。最後方の7番手にいた山原さくらが動いて、打鐘で勢い良く踏み込む。佐藤も迷うことなく山原を追いかけて、その上を叩きに出た。
「誰が番手にいようが、自分がやることは1つでした。あとはしっかりと自分で走り切ろうと思っていました。山原さんが行って、それに乗っかって仕掛けていきました」
スピードの違いは明らか。最終ホーム手前で山原を並ぶ間もなくとらえて、主導権を奪取。佐藤に続いた太田りゆと2人で、3番手以下を大きく離した。
「結局、人のスピードをもらって行っちゃっている。自分で行けよっていうことなんですけど。やっぱり一番目に動く、レースを動かしていくって格好いいじゃないですか。そういうレースを目指していきたい。もっと格好いいレースをつくっていきたい。魅せる競輪をしていきたいなって思っている。ちょっと考えが甘かったですよね」
初日ティアラカップ、準決では上がりタイム9秒5のまくりを連発し、決勝では9秒7で逃げ切り完勝。それでも佐藤は、自身の内容に満足することはない。
「気持ちが弱かったのでスタートも出られなかったですし、まだまだ気持ちが足りていないってすごく痛感しています。もっと、もっと高いレベルを目指していきたいです」
競技大会の香港ワールドカップから中2日の強行ローテーション。万全のコンディションではなかったが、役者の違いを見せた佐藤の“一強”の時代はまだまだ続いていく。
周回中に佐藤の後ろにいた太田りゆは、打鐘3コーナーから踏み上げた佐藤をそのまま追走。最終バックでは3番手以下を大きくちぎって、マッチレースに持ち込んだ。が、女王を脅かすことはできずに、1車身差のままゴール。
「力勝負がしたかった。自分からの発進を考えていたが、6番車でいい位置取りが難しかった。差せなくて悔しいが、自分の現状もわかった。自分は差せないと思ってレースはしていませんから。2着でオッケーと思ってやってはいない」
佐藤、太田にはのみ込まれた児玉碧衣だったが、山原のカマシを合わせ切り、尾崎睦をまくらせなかった内容は評価できる。
「鈴木(奈央)さんが車間を空けていましたし、山原さんは飛んでくると思っていた。そこを突っ張るか、1車なら出させてもって。佐藤さんが見えなくて迷ってしまいましたね。でも、組み立ては文句ないと思います。脚負けだけなので。自分もレベルアップしている手ごたえを感じていますし、やっている方向性はこっちだなって思う」