深夜の決戦を制してG3初制覇!
青野将大
20年デビューから6年。青野将大がついにG3初制覇を成し遂げた。22年にS級初優勝を飾って以降、着実に成長曲線を描いてきた青野。ただ、自身はここまでの活躍を当初から思い描いていたわけではないという。
「(デビュー当初は)S級で優勝できるとも思っていなかった。1個1個ステップアップできているのかなと思います。S級に上がってからもダメダメだったので。運もあると思うけど、(G3初優勝できて)よかったです」
決勝は想定外の展開だった。赤板過ぎに北津留翼が誘導を切ると、前受けだった青野は中団を確保。本来は「切って切って」の流れから自ら主導権を握り、一気に踏み込むイメージを描いていた。
「予定外でしたね。切って切ってのところを自分が仕掛けて全開でいこうと思っていた。北津留さんに出られた時はヤバいと思ったけど、後ろが来なかったのでよかったです」。
好位を確保してからも判断は冷静だった。後方から内を踏んだ岸田の動きを察知すると、内を締めながら封じ込める。「岸田君は内を来る選手じゃないので、(内を)空け気味にいって、来たのが分かったので封じ込めながら仕掛けました」
岸田との併走状態から1センターでまくり発進。「脚は使っていなかったけど、北津留さんをまくれるとは思っていなかったので、自分でもびっくりでした」と振り返るように、4コーナーで完全に北津留を捕らえた。
番手には百戦錬磨のベテラン、山崎芳仁。数々のタイトルを手にしてきた実力者の存在は心強い一方、直線では最大のライバルにもなり得る。
「山崎さんには、まくりでも抜かれると思っていたので、全開で踏んでいました。ゴール線を通過したところで優勝を確信しました」。
G3制覇は青野にとってゴールではない。デビュー当初には想像もしていなかった舞台に立った今、視線はさらにその先を見据える。
「G3初優勝はうれしい。師匠の小原太樹さんや、郡司浩平さんといつも一緒に練習させてもらっているので、G3を獲れてよかったです。優勝できてうれしいけど、全プロに出ることができないから、ここに出ている。今後はG1、全プロに出られるようになりたい。(G1では)まだ成績を求める力はないけど、南関の先頭で頑張りたいですね」
木村隆弘は先行した北津留翼が青野にまくられてしまうと、青野の後ろの山崎を張って、自分のコースを確保し、踏み込む。2着ではあったが、近況の調子の通り、好走が光った。
「(北津留は)先切りしたのかなと。まさか先行とは思っていなかったです。切ってからは緩めて岸田君が仕掛けてくると思ったけど、来なくて、北津留君が腹をくくって駆けてくれました。真後ろから青野君にこられて、直線なのもあってスピードも違ったので止めることもできず、山崎さんの位置にスイッチするしかないなと。(同級生の北津留は)憧れの選手。2日間付くことができて、決勝は腹をくくって駆けてくれたし、すごいですね。タテ脚を磨いて、今日の展開で青野君を抜けるぐらいになりたい。(4月名古屋でG3初優出、前回の広島でS級初優勝と)自分としては上出来というか、40歳でこんなことになるとは思っていなかったけど、コツコツやってきたことが、ここにきて結果として出ているのかなって思います」
青野をマークした山崎芳仁は、道中の動きで脚力をロスしたことが響いて青野の仕掛けに車間が空いてしまう。木村に割り込まれたが、しぶとく踏み続けて3着。
「岸田君が内から来てフワッとしてしまった。(山口)富生さんと併走になったところで、青野がまくっていって、木村君にもやられてしまった。富生さんのところで力を使ってしまいましたね。(初のミッドナイトで)最終日は生活のリズムが合ってきました」