危なげなく7連続G1制覇
佐藤水菜
あらゆる経験が佐藤水菜を絶対女王の座に築き上げ、その揺るぎのない走りへとつながっている。
追い上げてきた久米詩と2番手を1周近く併走したものの、落ち着いて3番手に入って打鐘を迎える。7番手にいた尾崎睦がインを進出して、3番手まで押し上げる。それでも佐藤は、動じることなく前後に注意を怠ることなく、自身のタイミングに集中した。
「(2番手を久米と併走する形になったが)そういう風にはなるとは思っていた。簡単には(位置を)譲らない気持ちだった。でも、自分のタイミングは逃さずにと隊列を整えました。(打鐘で尾崎が内から進出してきて)想定通りではあった」
3コーナー過ぎから太田りゆが大外に上がってプレッシャーをかけるが、佐藤は自身を見失うことなく、先行策に出た仲澤春香がつくったペースに乗った。
「終始、太田選手が後ろでけん制をかけていたので、自分もけん制して、優勝できるようにと思っていた。そこのタイミングだけは逃さないように、前と後ろの動きを見ていました。(最終2コーナー付近で仕掛けたところは)4番手から踏んでも問題ないと思っていた。(ナショナルチームのチームメイトの仲澤が先行して)彼女とは直前に全日本選手権(競技大会)でも一緒に走っていますし、力差もよくわかっているので冷静でした」
太田を最後方にクギづけにして、今度は4番手からのまくりで前団に襲い掛かった。佐藤後位に照準を絞った吉川美穂を次元の違う加速で置き去りにして、逃げる仲澤とのスピード差も明らか。ともに世界の強豪と渡り合ってきた仲澤を並ぶ間もなくとらえて、後続を引き離して7連続G1制覇を遂げた。
「レースはうまくコントロールできていたと思うので、この調子で頑張っていきたいです。(今後の目標はガールズケイリンの)立川のワールドシリーズ、女子オールスターの2つは、しっかりと力を出して戦えるように。競技の方は、ケイリンでは世界選手権に出られると思うけど、スプリント、チームスプリントはまだわからない。そこを出られるように、しっかりとコーチにアピールして頑張りたいです」
次回、7月27日からの立川の競輪ワールドシリーズでは、ファンデルワ(オランダ)、グロ(フランス)と激突。ガールズケイリン最強をアピールするためにも負けられない。
佐藤を警戒しながら最終ホーム手前から踏み上げて、仲澤春香はピッチを刻む。佐藤にはまくられたはしたが、真後ろにいた久米を退けて逃げ粘った。
「Sは自分のなかで想定していなかった。けど、そこからは、Sのレースをしようと思っていました。打鐘で上がってくれば、前に出していたけど、ペースを落としても(誰も)上がってこなかった。(佐藤が)バンクの上の方にはいたのがわかった。自分のペースで駆けていかないと、カマされると思って行けるところから行きました。昨年よりも落ち着いてレースができたけど、脚が全然、足りない。強い選手に勝てるレースをしないといけない」
仲澤後位の2番手に入った久米詩は、逃げた仲澤との2着争いが精いっぱい。最後は仲澤に1輪、及ばずの3着。
「本当に考えていたなかで最高の展開でしたけど、それをモノにできなかった。脚力不足ですね。もっときれいに走れたらなっていうのはあった。結局は脚力ですけど、技術でカバーできる部分もあると思う」