• 8/11〜8/16
  • 松山競輪場 第69回オールスター競輪

  • 8/11〜8/16

後記 GⅠ 松山 08/11

迷いなく踏み込んで初戴冠

犬伏湧也

犬伏湧也

優勝写真
優勝写真
優勝写真

 23年の日本選手権から数えて、通算8回目のG1ファイナル。ゴールを先頭で駆け抜けた犬伏湧也が、念願のタイトル奪取に右手を挙げてファンに応えた。
 「(優勝は)夢のようですね。まだ実感がわかない。(G1で)いままで決勝には上がっていたんですけど、全然、結果としては残せていなかった。今回は決勝に四国の4人が上がれて、そのおかげかなと。(ここまで優勝ができなくて)もどかしいし、悔しかった。もっとできると思いながら、日々練習してきて、やっと実現できた」
 ファン投票14位で「オリオン賞レース」からシリーズをスタートさせた犬伏は、寺崎浩平の踏み出しに遅れ気味の阿部拓真をさばいて、石原颯からスイッチ。まくりを敢行して白星を挙げたオリオン賞を見た師匠の小倉竜二(77期)も、犬伏の変化をハッキリと感じ取っていた。それだけに獲るべくして獲った今シリーズでもあっただろう。単騎の4日目「シャイニングスター賞」こそ、清水裕友の強烈なブロックで7着に敗れたが、準決では先行策で地元の松本貴治とともに優出。四国4人で結束した決勝は、前回のサマーナイトフェスティバルの決勝と同じく石原颯の番手だった。
 「(眞杉匠ラインに出られたあと)石原がどうするのかと。決め打ちをせずに柔軟に立ち回れたんですけど、打鐘のところで石原と連係が乱れた。(打鐘前2コーナーあたりで古性優作が分断するような動きを見せて)そういうのがあって僕も遅れた。けど、石原がしっかり踏み込んでいったところで、古性さんの反応が少し遅れていた。そこをしっかり追い上げて、石原のスピードをもらってまくりに行った」
 眞杉、吉田拓矢のS級S班コンビに、単騎ながらもG1の3連覇がかかっている古性がいて、一筋縄ではいかなかった。4車のラインを生かして突っ張りの思惑だったが、赤板過ぎに眞杉に出られた石原が下げる。四国勢と一緒に古性も減速して、番手の犬伏に照準を定めていた。が、結果的には腹をくくった石原のレース運びが、古性の切り替えを誘った。先行した眞杉に、6番手の石原が打鐘2センターから襲い掛かる。最終1センター付近で古性を乗り越えたが、今度は石原に合わせて吉田が番手まくり。犬伏は一瞬の迷いもなく、石原の外をまくった。
 「(石原の追走は)踏み出しはキツかったんですけど、(最終)ホームからは流れた。あとはしっかり踏み込むだけかなと。(吉田が番手まくりに出て)上りだったので行けるかどうかわからなかったんですけど、最後は目いっぱい踏むだけでした」
 3コーナーであっさりと吉田を抜き去ったものの、松本が連結を外して、付け直した吉田との直線勝負。最後は4分の3車身差と確信のゴールだった。
 昨年は北井佑季がS班を除外されて、4月からS班に繰り上がった。しかしながら、今年は、犬伏が自らの手でS班をつかみ取った。S班を経験しながらも、今年の年末のグランプリが初出場になるのは異例だろう。
 「いつもなら中四国は、ラインが少ない状況で戦うことが多かった。けど、(今シリーズは清水)裕友さんもいて、四国が4車も勝ち上がった。勢いがあって、自分がそこでもっともっと引っ張っていきたいなと思います。まだグランプリまで時間があるので、中四国が1人でも多くグランプリに出られるよう、自分がしっかり連れていきたいなと思います。やっと正真正銘のSSになれるんだと。(師匠の小倉以来となる徳島勢のタイトル獲得)小倉さんのあとに自分が獲れたというのが感慨深いですし、小倉さんの次で良かった」
 小倉が優勝した06年1月の競輪祭以来、四国勢からのタイトルホルダー。長きにわたり四国地区を支えてきた師匠の目の前での初戴冠は、新たな時代の幕開けでもあり、ニューリーダーの誕生でもある。

 先行した眞杉の番手から自力に転じた吉田拓矢が2着。
 「(四国勢に)すんなり行かれると、難しくなるなかで眞杉がレースをつくってくれた。(打鐘で)眞杉は(先行の)腹をくくった感じでした。石原君は止まると思ったけど、その上を行った犬伏君が強かった。僕の車も出ていなかったです」

 栃茨勢の後ろを固めた守澤太志が、吉田に食らいついて3着。
 「眞杉君がすごく掛かっていた。その上を来た石原君も強かったし、さらに上を行った犬伏君はもっと強かった。自分は吉田君の後ろで余裕はなかったです。ちょっとちぎれ気味だったので、なんとかです」

Race Playback

レース展開4
 犬伏湧也選手が石原颯選手に乗って、まくりを打ちG1初制覇。逃げた眞杉匠選手の番手からまくった吉田拓矢選手が2着。3着に守澤太志選手。

レース経過

誘導員 : 真鍋智寛

 松本貴治がスタートで勢いよく飛び出して誘導員を追う。道中は、石原颯-犬伏湧也-松本-佐々木豪、清水裕友、古性優作、眞杉匠-吉田拓矢-守澤太志の並び。 青板1センター過ぎに古性と同時に上昇した眞杉が、石原を押さえて赤板過ぎに前に出る。清水は眞杉ラインに切り替えて、古性は四国勢と絡むが、石原は動く気配がなく前との車間が大きく空いたところで根負けして自分から前を追う。。眞杉は次第にペースを上げて先行態勢。石原は最終ホーム手前から仕掛けて、犬伏が追いかける。吉田はバックで番手まくりを打つも、石原のスピードを貰った犬伏がそのまま自力に転じて外から迫る。2センター手前であっさりまくり切った犬伏がGI初制覇。番手から出た吉田は2着。守澤が3着。