苦しいシリーズを乗り越えV
古性優作
「地元記念の(村上)博幸さんと地元の中井(太祐)さんが付いていたので3人で決まる仕掛けが出せたら良かったけど…」。開口一番にラインを組んだ2人のことを思いやった古性優作。
「(根田の後ろに)1人もいれるつもりはなかった。3人で出られるように全開で踏んだけど、(根田と)スピードが合って外へ浮いてしまった。博幸さんが迎え入れてくれたので、バックでもう一回いけたら良かったけど、自転車が出なくて博幸さんと中井さんには迷惑をかけた」
通算16度目のGIII優勝も、共同インタビュー場での笑顔はなかったのが印象的だった。
「(シリーズを振り返って)ちょっとしんどかったですね。前で頑張ってくれた後輩と、後ろを固めてくれた先輩に助けてもらった開催でした。自分の力でできることが少なかった。博幸さんが自分に期待してくれていたと思うし、3人で決められたら良かった。期待に応えるどころか、助けてもらってばかりでした」
近畿のリーダーとして究極の理想を追い求める古性にとっては、歯がゆい思いをした4日間だったようだ。それでも古性はビッグ戦線を見据えて前を向く。
「今節で試したいこともあったけど、奈良はバンクが独特であまり分からなかった。寛仁親王牌、競輪祭、グランプリと続くのでフィッティングできるように体の使い方を考えていきたい。力的になかなか上がっている感覚がないので、トレーニングとかしっかり考えて、今回で閃いたこともあるので、少しでも自力で通用するようにしていきたい」
S班として近畿だけでなく輪界を代表する選手としての責任感を持ち、ファンの期待に応えるべくこれからもまい進する。
丸山留依をマークした根田空史は最終ホームから番手まくりを放つも、ゴール前で古性に交わされて2着。惜しくも2度目のGIII制覇はならなかった。
「真後ろに古性君がいるのはきつかった。体を当てて合わせたと思ったけど、すぐ後ろに入り直したから休めたのかも。組み立てとしてはスタートでどこの位置でも(丸山は)前に出て先行しか考えていなかった。悔しいですね。これで優勝できないなら、いつ(優勝を)獲れるのか。いい状態はキープできていると思うけど、フレームが硬いかな。共同通信社杯は間もないので、そのまま行きますけど、次の寛仁親王牌はやわらかめのものに換えると思います」
犬伏と連係した山田庸平は落車を避けると、最終4コーナーで浅井康太の内を抜けて3着に食い込んだ。
「(初手は)前は厳しいと思っていたけど、あとは(犬伏に)任せていた。(落車の煽りがあり)ふくらみすぎて難しかった。(決勝は)セッティングをいじって、4日間のなかで一番感覚が良かった。(前回の前橋、今回の奈良と)33バンクが続いていたので、次は400だし、そこはどうかわからないけど。(近況は練習不足の面もあり)次までは中3日あるので、しっかり練習したいと思います」