• 静岡競輪場開設66周年記念2/23〜2/26

後記 GⅢ 静岡 02/23

ラインの力で別線を圧倒

古性優作

古性優作

 古性優作選手が、昨年同様に先頭でゴールを駆け抜け静岡記念を連覇。近畿勢が上位を独占した。

 「ホンマ、もうラインのおかげ」
 4車で結束した近畿勢が、3着までを独占。古性は何度もこう言って、ラインの力を強調した。ラインに助けられた通算5度目の記念Vだったが、古性自身も初日とは別人のようなデキ。比類なき修正力の賜物(たまもの)だったことには違いない。
 「初日は優勝できる状態じゃなかった」
 前回の全日本選抜のあとにかかったインフルエンザの影響からか、3番手をキープした初日特選では「レースに参加できなかった」と、そこからまったく動けずに精彩を欠いた。しかしながら、5着も二次予選Aでは徐々に本来の感覚を取り戻し、準決では通過点となるデビュー通算200勝を達成。手応えをつかんだ古性が、番手でチャンスを逃さなかった。
 「去年は村上(義)さんに助けていただいて、今回もラインに助けてもらった。そこ(渡邉のまくり)も見えていたし、止めにいきたいところもあったけど、(根田空のまくりにのみ込まれた)2日目のことが脳裏をよぎった」
 稲毛が主導権を握ると近畿勢で出切って態勢は盤石も、別線は浅井、渡邉らが控えているだけに気が抜けない。古性は最善の策と思われる番手まくりで、ゴールを真っ先に駆け抜けた。
 「いろんな人のアドバイスで修正ができた。特別(G1)でラインで決められるように、自分がラインの機動力として頑張りたい」
 古性の底力を感じさせた今シリーズ。静岡記念連覇を念願のタイトル制覇の足がかりにしたい。
 古性に流れ込んだ南は、シリーズの4走すべてが2着。
 「(ラインの)みんなが頑張ってくれた。(直線の伸びも含めて)今回はここ最近では良かったかな」
 近畿ライン4番手の東口は、直線で外に持ち出し南に迫るも3着。
 「外を踏んでアカンかったら(仕方ない)と思って行きました。ちょっと内を意識しすぎたかな。しゃぁないですね。ラインで独占したんでヨシとします」
 単騎の松本の動きに惑わされた浅井は、持ち前のスピードを削がれて不発の5着。
 「(松本が)踏んでやめてで行くタイミングを逃した。いや行くタイミングがなかったですね」

Race Playback

レース展開1

レース経過

誘導員 : 小林則之

 号砲が鳴ると、単騎の松本が飛び出して正攻法に構える。以下隊列は浅井―吉田、渡邉―桐山、稲毛―古性―南―東口の並び。 稲毛の上昇に合わせて踏んだ渡邉が、赤板の1センターで松本を強引に押さえる。これを見た稲毛は一気に仕掛けると、突っ張り気味に踏んだ渡邉を打鐘の3コーナーで叩き切った。松本が2センターから反撃に出るが、中団でいっぱいに。古性は最終1センターから仕掛けてきた渡邉に合わせて番手まくりを敢行する。渡邉を合わせ切って、最後は近畿3車でのゴール勝負。結果は古性が押し切ってV。2着に南、3着にも東口が続き、近畿勢が確定板を独占。浅井は松本が邪魔になって仕掛けられず。3コーナーから外を踏むも、届かず5着に終わった。 

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