• 小松島競輪場開設69周年記念阿波おどり杯争覇戦7/4〜7/7

後記 GⅢ 小松島 07/04

太田竜馬が14年ぶりの快挙

太田竜馬

太田竜馬

決勝優勝写真
決勝優勝写真
決勝優勝写真

 準決勝同様にシンプルな組み立てだった。フタをして打鐘前1コーナーで先行態勢に入った南潤に対して、7番手に下げた太田竜馬は「変に考えるより、いつもどおり行こうって作戦だった」と打鐘過ぎ4コーナーから一気に仕掛けた。2コーナーで南をとらえると、山田英明の飛びつきをしのいだ久米康平、小倉竜二まで地元3車で出切ってしまう。4番手から中を割ってきた簗田一輝の強襲をしのいだ太田が無傷の4連勝で地元記念を制した。
 「信じれんですね。僕も出が悪かったんで、メチャクチャいっぱい。(小倉竜二はペースと話すが)なけなしのペースですね。いっぱいだったので簗田さんにやられたと思いつつ、いけたかなとも思いつつ」
 カラーも思いどおりに仕上がった新車で臨んだ今シリーズは「ビックリするぐらい体が動く」と状態も仕上がっていた。初日特選の逃げ切りで手応えをつかむと、そこからはまくり3連発で無傷の4連勝。「実感がわかない」としながらも、地元勢としても55周年の小川圭二(68期)以来となる大会覇者となった。
 これで賞金ランクも7位にランクアップ。今シリーズで見せたパフォーマンスなら、初のグランプリ出場も…と気の早い期待をしてしまうが、まずは目の前のレースに全力で挑むだけ。「強くなった延長上にある結果」を目指して一戦、一戦走りぬく。

 逃げる近畿勢の後ろから徳島トリオにスイッチした簗田一輝だったが、すぐさま山田に追い上げられて内に詰まってしまう。直線では中割り鋭く伸びたものの太田には2分の1輪届かなかった。
 「全然届いたとは思わなかった。内に包まれちゃったんでね。最後は(山田)英明さん、小倉さんの間か、そのひとつ内か見極めて行った。狙いにいっての2着じゃ意味がないです」

 山田にからまれながらも何とか太田に続いた久米康平だったが、惜しくもワンツーはならず。
 「僕も駆け出しで空いてたし、ヒデ(山田)さんか簗田が来るだろうなと思った。追いつけたけどバックで太田が流してたので突っかけて、最後は怪しいなって感じだった。抜けるときはズッポリ抜きに行くつもりだったけど、太田が優勝して良かった。太田がいて小倉さんが番手を回してくれた結果、(競輪祭の)権利ももらえたんで」

 4コーナーから難しい判断を迫られた小倉竜二は惜しくも4着に。
 「(最後のコース取りは)タイミングですね。外(に山田)がいたんで、中に行ったら外が伸びるので。3人で決まったかなと思ったら、簗田は脚があった。ちょっとコース取りが難しかったですね」

 山田英明にとっては最終ホームが勝負のポイントだった。
 「ホームですね、僕は。あそこのワンチャンスだけだった。地元だし初手からそこ(太田の番手)に行くのもと思ったし、そこで取り切れなかったのがキツかった」

Race Playback

レース展開4
 快速まくりを決めて完全Vを達成した太田竜馬選手。4日間、まさに圧倒的な強さ。地元の若きエースが躍動した。

レース経過

誘導員 : 米沢大輔

 山崎芳仁-和田圭の北勢が前受け。以下、太田竜馬-久米康平-小倉竜二の地元勢、山田英明、南潤-渡辺十夢の近畿コンビ、最後尾に梁田一輝の順で周回。 青板バックで南が動く。南は太田の外で止まってけん制した後、赤板から再度踏み出し、2コーナー手前で主導権を握る。3番手が梁田と山崎で併走になりかけるも梁田が確保し、山田は6番手、太田は7番手で打鐘を経過。南が先行態勢に入る一方、太田は4コーナーから反撃に出る。太田はこの日も強烈な加速で最終2コーナーで南を捕らえて先頭に。太田に離れかけながら懸命に盛り返して久米が続く。徳島勢の後ろは山田と梁田で併走の態勢でゴールを目指す。山崎の3コーナーまくりは、まくりに行って小倉に弾かれた山田の煽りを受けて不発。最後まで快速で駆け抜けた太田がV。徳島勢で上位独占かに、鋭く中を割って伸びた梁田が2に入った。

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