• 別府競輪場開設73周年記念オランダ王国友好杯12/7〜12/10

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 別府 12/07

佐々木豪

佐々木豪

 5年連続のグランプリに最終確認の意味もあった決勝の松浦悠士。中四国勢の先頭を務めたが、予想だにしなかった落車のアクシデント。「落車だけはホンマなしで…」と、振り返った佐々木豪も、血の気が引いたようだった。が、松浦は医務室から出てくると、「擦過傷だけですね」と軽傷をアピール。大事に至らなかったのは不幸中の幸い。グランプリの大一番にはあと20日近くあるだけに、さほどの影響はなさそうで、清水裕友はもとより、多くのファンが胸をなでおろしたことだろう。

 “決勝に限り”で番手を回った佐々木豪は、初日特選、準決では松浦を連れて奮闘。二次予選、準決を先行策で勝ち上がり、F1連続優勝で臨んだ今シリーズは勢いだけでなく、殻を破った印象を受けた。

 「(松浦の後ろを回る並びでは)初めての連係なんで、(決勝は)行くかなって思うところと、まだかなって思うところがあった。呼吸が合ってなかったですね。それでも勝ち切りたかった。あと僕がもう少し強かったら。そのもう少しが遠い。あと少しトップスピードがあれば、もう少し進みが良かったら。そうすれば(優勝の)いい景色が見えると思う。ただ、自分で力をちゃんと出して決勝にいけたのは大きかった」

坂井洋

坂井洋

 シリーズを通して動きが際立っていたのは坂井洋。準決こそ展開に泣かされて7着も、単騎だった初日特選を含めて、あとの3走はすべて勝ち切った。タイトルにも手が届くだけの力を有しているだけに、三十路を迎える来年は勝負の年でもあるだろう。

 「最近は(最終日で見せた松岡辰泰が仕掛けたあとの)あそこの動きをしっかりと意識している。自分はそこのスイッチの速度が遅い。古性(優作)さんとかはすごく早い。そこも経験ですね。そのあとは緩んだら叩いてもっていう気持ちだった。今年は練習での落車も入れて、5回落車をしている。2カ月前くらいから、やっと(調子が)上がってきた。ウエートトレーニングも始められるようになったんで、もっと底上げをしていかないと。(組み立て面も)そうだけど、脚を上げていかないと。G1の決勝もまだ1回しか乗ってないし、与えられたところで一戦、一戦やるだけですね」

内藤秀久

内藤秀久

 9月から勝ち星が遠ざかっている内藤秀久は、今シリーズも未勝利。しかしながら2、3着が2回ずつの準Vとまとめて、ひとつの答えは出せたようだ。

 「前回の小倉からセッティングを戻して、調子もその方がいい。(セッティングを)変えた直後から2、3カ月良くなくて、そのままやってたんですけど、そろそろヤバいなっていうのがあった。(セッティングを変えて)冒険しすぎて迷子になって、戻ってこれなくなっちゃったんで、戻しました。自転車とのバランスもあって、力も入るようになった。11月の違反訓練の時に守澤(太志)と一緒にやって強いのはわかってた。それもあって(決勝は)指名させてもらった。あれを差せれば、なんですけどね…」

小岩大介

小岩大介

 小岩大介は地元記念を2着3回。敗退した二次予選だっが、執念の突っ込みを見せて、最終日は九州90期トリオでの上位独占でシリーズを締めた。

 「(最終日は)最後は抜ければ良かったんですけど、(北津留)翼は先頭に出切ったあとの踏み直しがすごかった。昨日(二次予選のあとに)ハンドルを換えて幅を狭めた。それでステムとポストも上げた。ダッシュが悪くなってはいるけど、道中は楽ですね。感じも悪くなかった」

ページトップへ