• 佐世保競輪場開設74周年記念九十九島賞争奪戦12/19〜12/22

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 佐世保 12/19

高橋成英

高橋成英

 高橋成英は、最終日にS級初勝利をゲット。4月小倉での落車で大ケガを負って、初めてのS級挑戦は苦しいものとなっていただけに、嬉しい初勝利となった。公傷制度によって、来年は1年間のS級生活が確定。仕切り直しの1年となる。

 「肋骨7本に、肺気胸、肩甲骨もバラバラになった。5カ月くらい休んだけど、もう体は戻っているし、練習もめちゃくちゃやれているんです。あとは気持ちの問題。(今回は)2日目が本当にもったいなくて、余裕があるなかでめちゃくちゃ詰まったのに、行ったら合わされるとか、いろいろ考えちゃって体が動かなかった。これ(S級初勝利)で流れが変わってくれると思うし、もっと(自力の)決まり手が増えれば、付いてくれる人も増えると思う。自力でS級に上がったし、S級でも自力でやりたい。自力でももっとやれると思うんで、頑張ります」

山本勝利

山本勝利

 山本勝利は、今期半年ぶりにS級に復帰。10月富山F1で準Vや、12月名古屋F1は連勝で優出と、成績が徐々に上がってきた。今節も、最終日の1勝以上に、存在感を放った。

 「一年前に左膝を折って、それがようやく良くなった。乗り方も、やっと分かった。今は、強い人と戦っても、なんとも思わないようなメンタルで走れているんで、自信を持ててますね。練習は大宮道場で変わらずやってますけど、それにプラスして自主練を増やしました。自転車に乗っている時間を増やして、ローラーで3時間くらいゆっくり長く乗るようにしています。それを半年くらい続けて、最近やっと成績に出てきましたね。このあとは、追加で静岡のグランプリシリーズに行きます。1月はあっせんが止まるし、9車立てなんで、しっかり吸収してきます」

松本秀之慎

松本秀之慎

 最終日は、レインボーカップA級ファイナルが行われた。優勝は、九州3車ラインの番手回りから自力に転じた松本秀之慎。すでに来期の昇級は決まっていたが、一足早く特進を決めた。

 「競走で9連勝はできなかったけど、形は特進で行けた。S級はレベルが上がるので精一杯出せることをやりたい。定期昇級と、(次のあっせんまでに)期間の差はないけど、気持ち的にはいいモチベーションでS級に臨める」

佐藤慎太郎

佐藤慎太郎

 佐藤慎太郎は、19年のグランプリから5年間守り続けたSS班から陥落。スピード競輪全盛の時代に、追い込みとしてトップを守り続けた鉄人が、赤いパンツを脱いだ。ただ、本人が言うように、これは「一旦」。限界への挑戦は、まだまだ続く。

 「若い時に落ちるのとは違うからね。S班のアドバンテージを失わないようにしがみついてこれたけど、モチベーションを保つのは簡単なことではなかったよ。すぐに戻ってくるなんて、強気なことは言えない。目の前のことをやっていきます」

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