• 10/9〜10/12
  • 弥彦競輪場 第35回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント

  • 10/9〜10/12

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅠ 弥彦 10/09

 石原颯にとって、ビッグ初優出だった7月のサマーナイトフェスティバルでは、果敢に風を切り2段駆けの形をつくりながらも、番手まくりを打った犬伏湧也が後続にのみ込まれて5着に沈んだ。その前の犬伏の地元、小松島記念決勝は3番手の小倉竜二が落車に見舞われ、犬伏は車体故障で棄権。なかなか決まらない四国連係に、歯がゆい思いをしたファンも多かったことだろう。

 だが、大挙4人が決勝に進んだ8月のオールスターでは、石原が先導役を務めて、犬伏が大願成就。そしてその流れを止めることなく、石原が初タイトルをつかんだ。「(四国から)1人でも多くグランプリに連れていきたい」との犬伏が、思いが実を結んだ。

 85年から40年の歴史があるグランプリでも、四国勢の複数人での出場は過去に例がない。準Vで獲得賞金ランクを11位にまで押し上げた松本貴治もそろってグランプリにというのは、犬伏、石原ともに言わずもがな。9月の共同通信杯でビッグ初制覇を遂げた佐々木悠葵が、獲得賞金ランクでの現時点でのグランプリ出場ボーダー上の9位。グランプリをかけた獲得賞金争いも、断然おもしろくなってきた。

木村皆斗の顔写真

木村皆斗

 7月のサマーナイトフェスティバルがビッグ初出場だった木村皆斗は、今シリーズが通算2度目のG1。一次予選でビッグ初勝利を挙げると、準決では大立ち回りを演じて高校の先輩でもある吉田拓矢とワンツー。深谷知広の番手を佐々木眞也から奪い、今度は嘉永泰斗との併走を外からしのいで、最後は番手まくり。同地区の仲間からは定評があったが、大舞台でもヨコの動きの強さでアッと言わせるシーンをメイクした。決勝をこう振り返った。

 「(決勝は)結果的にいい展開にはなったけど、純粋に力不足ですね。脚がないと抵抗できない。練習をするしかないです。あれでゴール前までいけて、形ができたって言える。あれなら誰でもできるし、情けないです。犬伏(湧也が)さんにタテ脚で勝負できるようにならないと、レースをさせてもらえない。(吉田)拓矢さんに申し訳なかったです。もうちょっとやれていれば、拓矢さんも、もっといい着だったと思う」

山崎歩夢の顔写真

山崎歩夢

 前回の松阪記念が87着で3日目以降を欠場した山崎歩夢は、その悪い流れを断ち切ることができずに一次予選を8着で敗退。2、3日目は、まくりで連勝。力は示したが、自身が満足できる内容には遠かった。

 「(2日目は)先行屋として、(同期の)谷内(健太)さんには勝ちたいなっていうのはありました。けど、内容で負けてしまったんで、そこは悔しいです。久しぶりに1着が取れたのは良かったですけど、力不足を痛感します。もっと勉強するところがたくさんありますね。(3日目は後方になったあとに)前の動きを見すぎちゃいました。(仕掛けるなら打鐘付近なのかなって)そう思っていたんですけど。前がどうであれ、流れのなかで(仕掛けて)行けなかった。それで結果、自分だけにレースになってしまった。守澤(太志)さんに申し訳なかった。感覚的には良くなってきているけど、レースが見えてないですね。上を目指すなら、ああいう競走じゃダメだと思う」」

町田太我の顔写真

町田太我

 町田太我は、シリーズを1828着。山崎歩夢が相手だった一次予選は、打鐘先行で押し切りオープニングを制した。3日目は山田久徳と併走のシーンもあり、位置にこだわる姿勢を見せて、新山響平の先行をまくりで仕留めてラインの岩津裕介とワンツー。最終日は結果にこそつながらなかったが、単騎の山口拳矢とのポジション争いは、今後を見据えての組み立てだっただろう。

 「しっかりと位置をこだわって勝負していかないと、これから先がない。(3日目は新山のペースもあったが)それであの形になっちゃいました。(山田と位置取りをして)その上でチャンスがきたら行こうと。新山さんをまくったのは、たぶん人生で初めてだと思うんで、うれしかったです。逃げて(新山に)勝ったことはあるんですけど、まくったのは初めてだと思います。まくりが出るのが珍しいというか、自分の成長した部分かなと。ラインで決められたのは良かったです。体の感じはいいです」

谷内健太の顔写真

谷内健太

 G1初出場だった8月のオールスターが956着の3走で終わっていた谷内健太。今シリーズの3日目には、カマした黒瀬浩太郎の番手の小倉竜二が遅れて、ハマる流れから追い込みで1勝。G1初勝利も「うれしくはない。先行で1着を取りたかったのが本音です」と、笑顔はなく、言葉を振り絞った。

 「(3日目は)思い描いていたレースではなかった。残念です。(突っ張られて、後方に)戻ってもないと思った。自分が先行屋としてしっかり叩かないとって。叩いてから組み立てようと思っていた。自分が駆けられてなかったんで(黒瀬に)カマされてしまった。(番手に入ってからは)バックが取れたら良かったんですけど、ああいう形になりました。バック取る勢いでまくらないと、上では戦っていけないし反省です。この1着を機に、自分の戦法でしっかりと戦っていきたい。いまは課題しかない。なにが不足していて、なにが必要かっていうのをしっかりと考えて、日ごろの練習に取り組みたい。(不足しているものが)多すぎるけど、強いて言うなら先行のピッチとか押さえ方とかをしっかりして、自分の脚力を生かす展開にもっていきたいなと」