近畿の2大看板が中心
優勝賞金1億3000万円超をかけた競輪界の頂上決戦が3年ぶりに静岡競輪場を舞台に実施される。23年のグランプリ覇者である松浦悠が巻き返し届かず不出場なのは残念だが、南関トリオの名前が新たに加わり、激しさは一層増しそうだ。

古性優作
メンバーは変わろうとも脇本雄太、古性優作の近畿2大看板がV争いの中心なのは変わらない。古性はオールスター、寬仁親王牌、脇本は競輪祭と今年もG1タイトルの半分は近畿の2人が手にした。スピードアップ化が著しい現在の競輪の中で、脇本も狙いすましての一撃を決めて敵を仕留めるレースが増えているが、援護確かで呼吸も合う古性が番手だけにタイミングが合ったところで思い切り踏むだけ。脇本が出切る流れなら古性にとっては絶好。競輪祭で失格した借りはここで返す。

郡司浩平
まとまれば数的優位に立つ南関勢はやはり怖い勢力だ。郡司浩平は全日本選抜で優勝して早々とグランプリ出場を決めたが、その後もビッグを5大会連続優参と高いモチベーションを保って戦い抜いた。ラインの命運を託されそうな北井佑季のデキに不安が残るが、そこも踏まえて郡司がオールラウンダーらしい立ち回りを見せれば岩本俊介も含めて南関勢のレースになる。
先行有力な北井、相手の出方に合わせて仕掛けのタイミングを考えてきそうな脇本に対して何をしてくるか分からない怖さがあるのが眞杉匠。緩めば早めの仕掛けもあるし、いざとなればヨコの動きで好位を奪い取るレースも見慣れている。
新山響平、清水裕友は地区単騎になってしまった。先行力は一級品の新山は年間を通して安定した成績を残したし、清水も前半は猛烈な勢いだった。間隙を突ければV十分な実力を備えるのは言うまでもない。