GPチャンプ・古性優が主役
昨年の前半戦は、タイトルをものにできずにいた古性優作ながら、後半戦に入ると急加速。オールスター、寬仁親王牌を連覇すると、グランプリ2024を手中に修めた。前半戦もVには手が届かなかったものの、ビッグレースで決勝を外していないし、確定板入りが多かった。獲得賞金は約3億8300万円まで伸ばし、22年に脇本雄が初めて3億円を突破した記録を塗り替えた。一昨年はG1開催3Vの偉業を達成しているだけに、ここ数年の充実ぶりは素晴らしい。1月和歌山に続き記念連覇。そして、66周年に続き大会2V目ゲットは有望だ。
ラインの総合力なら南関勢が最上位。郡司浩平、岩本俊介のSS班2名に深谷知広と自力型がそろっている。軸になるのは郡司だ。昨年は全日本選抜を制し、早々とグランプリ出場権を獲得したが、その後はやや物足りなかった。ビッグレースで優参は果たしていたものの、決勝は大きな数字ばかりで確定板入りはなかった。心機一転して臨んだ1月立川記念は❷着。優勝は藤井侑の逃げに乗った山口拳に譲ったものの、連日の動きは申し分なかった。深谷との前後は流動的ながら、古性が相手でも好勝負に持ち込める状態にあるとみていいだろう。昨年に続き大会連覇も考えられる。その深谷はSS班を手放したものの、昨年はG3の2Vを含む42勝をあげていて、パワーあふれる自力攻撃で奮闘していた。競輪祭で落車したが、12月は松山記念❷着、佐世保記念❸着と好成績で、体調に不安はない。先頭を任されれば強気に攻める。新SS班となった岩本は、今年はこの開催から始動。不惑を迎えたがスピードに陰りは見られない。南関勢がレースを支配すれば、連に浮上してきそうだ。
地元の大将格は浅井康太だ。この大会は62、71周年で優勝を手にしている。最近の成績は12月当所❷着、1月平着、同月取手❶着。取手の決勝は小松崎大、取鳥雄をまくりで一蹴した。皿屋豊も調子は上向き。12月は和歌山、静岡(GPシリーズ)と続けて連勝で決勝に進出。特に静岡では快速まくりを連発していて、準決では坂井洋、山田久らを撃破している。昨年11月の当所G3は準決で敗退しただけに、ここは優参を目指して気合が入る。
ダークホースは攻め口多彩な山田庸平か。昨年は3月武雄G3のVをはじめF1戦で4Vを飾っている。12月広島記念in玉野では1❷着と好走していて、やはり底力がある。ただ、その後は2場所続けて欠場しているので、体調には一抹の不安が残る。小川勇介が山田とタッグを組む。12月は3場所走ってオール優参し、松戸でV、高知は準Vと差し脚が冴えている。
北日本勢も小原佑太、F1戦を準V、Vと新年も元気いっぱいな佐藤慎太郎、山崎芳仁とそろっている。動向には注目したい。