連覇を目指し古性優が始動
ここ4年間は、和歌山記念から新年のスタートを切っている古性優作。今年は連覇をかけての参戦となる。グランプリで脇本雄との連係を実らせて頂点に立ったばかり。オールラウンダーとしての精度を益々高めているだけに、近畿勢の大将格として、ファンの期待に応える競走を演じる可能性は高いとみるのは当然だろう。窓場千加頼、中釜章成と頼れる自力型がそろっているのも古性の優勢を拡大している。特に窓場とは連係実績が豊富だ。高松宮記念杯の西一次予選2、オールスターの準決、決勝でいずれもワンツー。G1でも好連係を決めている。その窓場は、24年は飛躍を遂げた1年となった。オールスター、9月向日町記念は続けて準Vと大魚を逃がしたが、12月佐世保記念では、2❶着と待望の記念初Vを達成。最高の形で締め括った。ここも古性に前を任されれば強気に攻める。地元の東口善朋は、68周年大会に続く2V目ゲットに闘志を燃やす。昨年は古性に2分の1車身及ばず準V。今年は逆転なるか。
新山響平、菅田壱道、大槻寛徳の北日本勢が近畿勢に徹底抗戦する。先陣を受け持つのは、3年連続でSS班を張る新山だ。24年はタイトルに手が届かなかったものの、全日本選抜、高松宮記念杯、オールスター、寬仁親王牌で決勝に乗っていて、G1戦線で快速を猛アピール。突っ張り先行を基本としたスケールの大きな先行で、バンク狭しと暴れ回った。12月広島記念in玉野では、初日特選、準決と2勝していて、最近の調子も良好。新山がレースを支配すれば、北日本勢が優勝をさらう可能性は大いにある。
24年は初めてグランプリ出場を果たした岩本俊介。不惑を迎えての大ブレイクは、立派という他はない。ダービーで準Vと好走した後は、高松宮記念杯、共同通信社杯で落車するなど、順調ではなかったものの、競輪祭の一次予選1は、上がり11秒2の好タイムで逃げ切り勝ち。脇本雄の反撃を不発に終らせていて、状態に不安はない。連係が多く、G戦線でもワンツーを決めている気心が知れた和田健太郎、12月伊東でV、同月佐世保記念では2勝するなど、自力攻撃が冴えている青野将大らと南関ラインを形成して勝機を見い出す。ラインの総合力では近畿、北日本に見劣りするが、赤いレーサーパンツでの参戦となるだけに爪痕を残したい。
松本貴治も24年の後期は素晴らしい成績を修めた。7月佐世保МN、11月防府記念、12月松山記念と、G3で3Vを達成している。主武器のまくりは破壊力抜群だし、番手戦もそつなくこなす。今シリーズの上位陣は中四国勢が手薄の不利はあるが、主導権争いが激化して展開がもつれるようだと、豪快な一撃が飛び出す場面も考えられる。
さらにヤンググランプリを制した纐纈洸翔にも注目。