G1ハンター古性優

古性優作

脇本雄太
例年通り今年も全日本選抜でG1戦線の幕が上がる。主役を務めるのは古性優作だ。G1では圧倒的な存在感を示していて、昨年までの3年間で7Vを飾っている。他の追随を許さない驚異的な数字だ。昨年はグランプリ2024で優勝し、最高の形で締め括ると、今年は1月和歌山記念でVと快調な滑り出し。同月松阪記念は好調と言えるような動きではなかったものの、G1にはきっちり仕上げてくるので、不安材料にはなるまい。今年はG1総なめが古性劇場の筋書きなら、初戦を落すわけにはいかない。グランプリ2024では、豪快な先行で別線を沈黙させた脇本雄太。あれだけのハイペースで飛ばしながら、3着に踏みとどまったのは、輪界トップの先行屋である証しだろう。持病の腰痛と付き合いながらの参戦なので、体調が浮沈の鍵となりそうだ。昨年はオールスターで準V、12月佐世保記念ではG3初Vとブレイクした窓場千加頼、ナショナルチームを卒業し、本業の競輪でワールドレベルのスピードを披露している寺崎浩平など、近畿勢は層の厚さでも優位に立っている。

郡司浩平
ラインの総合力なら南関勢もかなりのレベル。郡司浩平、岩本俊介のSS班をはじめ深谷知広、松谷秀幸、松井宏佑と強豪ぞろい。中でも今年の郡司は、年頭から素晴らしいペースで飛ばしている。1月は立川記念着、松阪記念は4連勝、高松記念着と勝ち星を量産中。勝ちにこだわる競走が奏功しており、好連係を決めての大会連覇は大いにありそう。
関東勢も眞杉匠、平原康多と2枚のSS班を擁する。1月大宮記念を制した佐々木悠葵の存在も大きい。今年の眞杉はまだ実戦に姿を見せておらず、状態は判断できないが、2月静岡記念から始動する予定だ。23年はG1で2V、24年はG2で2Vと大舞台に強い。俊敏な立ち回りから好位置占めて自力を繰り出す勝ちパターンに持ち込めれば、首位に躍り出ても不思議ではない。
中四国も清水裕友、松浦悠士の中国勢、犬伏湧也、松本貴治の四国勢と戦力は整っている。昨年の後半は失速気味だった清水ながら、グランプリ2024で準V。流れを変えたかに思われたが、1月立川記念欠着と3日目から欠場すると、同月高松記念、2月静岡記念も欠場した。20年に当所で開催されたこの大会の覇者だが、体調には不安が残る。松浦は眞杉と同様に2月静岡記念から復帰の予定。昨年は競輪祭着あたりから調子を上げていた。この頃の調子を維持していれば侮れない。競輪祭で準Vと好走した犬伏は、その後も快速を発揮している。1月高松記念着も力強かった。仕掛けがツボにはまると一発怖い。
相変わらず積極的な新山響平だが、今年はやや末脚の甘さが目に付く。調子の上積みが欲しい。
中部地区は山口拳矢、浅井康太、九州地区は嘉永泰斗、山田庸平らが注目株。