成松春樹が2カ月ぶりの実戦を制すか ~大垣ミッドナイト~

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成松春樹
卓越したスピードで混戦を制するか

 5月27日に開幕の大垣ミッドナイトは、直前のメンバー大量入れ替えでシリーズの様相が全く変わってしまった。より混戦で見所の多いシリーズとなったが、成松春樹(佐賀・93期)が主役を務めるという評価は揺るがない。2月向日町、3月松戸と2度の完全優勝をはじめ、今期の成松は非常に高いレベルで成績をまとめている。勢いが加速する中で約2カ月実戦を離れた影響は気になるものの、レース勘の不安さえなければスピードの違いで他をねじ伏せてしまおう。
 伊原克彦(福井・91期)、角令央奈(兵庫・98期)の近畿勢が黙っていない。ともに自力が出せる2人だけに出方は流動的だが、Vにより近いのは角だろう。3月には別府、川崎ミッドナイトを連覇した実績は光る。
 5月玉野で待望の1・2班戦初Vを持ち味の先行勝負で決めてみせた晝田宗一郎(岡山・115期)もレースの行方を左右する存在で目が離せない。デビュー2カ月でチャレンジを卒業し、3月地元玉野でのルーキーチャンピオンレースでもS級の同期を相手に意地の先行策を披露した精鋭だ。
 武田亮(東京・115期)、伊藤亮(埼玉・92期)の埼京コンビもV候補の一角を占める。2月に特班した武田は1・2班戦のVこそまだだが、順調に優参を重ねて5月玉野では晝田を捕らえ切れなかったものの、オール連対の準Vとスケール大きさでは同期のライバルに負けていない。5月小倉ミッドナイトで怪我明けの不安を払拭した伊藤にとっては願ってもない目標がある一戦で力が入る。今期初Vで前S級の意地を見せるか。

 本命の成松は、2年間走ってきたS級から昨年後期に陥落したが、S級に備えて練習も強化した成果も出て優勝3回でS級点も楽々確保。踏み出しから一気に加速していく脚は強烈で、今期も腰痛を発症した時期がありながら2月向日町、3月松戸と2度の完全Vをはじめとして格上の機動型らしい存在感を随所で発揮している。
 「最近は先行だけでは上で戦えない事が分かったし、無理せずに自分の行ける所からという感じなので、組み立てが重要ですね。スピードの乗りはいいと思う。厳しい展開からでも1着にいけてる」
 カマシ、ロングまくりが持ち味で、踏み出しから一気に加速していく脚は強烈。不安なのは、状態が上がってきた中で競走中止が続き、2カ月ぶりの実戦と言う点だけか。

権田浩一記者

2020年5月25日 19時17分

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