山口拳矢が本格デビュー!! ~名古屋ミッドナイト~

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松崎貴久
格上の存在感を発揮だ
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山口拳矢
ルーキーシリーズは圧巻の6連勝

 7月9日から名古屋開催は、1・2班戦、チャレンジの9R制。1・2班戦は混戦模様だが、そろった中部勢がV争いの軸になる。中でも格上の松崎貴久がVには最短か。藤井侑吾に富永益生、疋田敏の地元愛知勢、藤井準也、山田雅之の岐阜勢とは別線で勝負することになるかも知れないが、レースの流れに乗っていければ自分の脚で決着を付けられる。もちろん、中部では売り出し中の藤井侑の驚異的な先行力にも注目したいところ。
 中部勢をまとめて破るとすれば、松坂侑亮だろう。直前の6月静岡は準決で大敗も、それまでは5月玉野ミッドナイトで完全優勝するなど白星ラッシュだった。修正して臨めれば、関根健太郎との神奈川タッグで敵を完封してしまうかも。

 本命に期待した松崎は、前期の競走得点が103点オーバーと断然格上の存在だ。2回の失格点をさすがにカバー出来ず、今期は06年後期以来のA級陥落となったが、まだまだ力が落ちていないのは前期の戦績が証明している。1月松阪、和歌山、3月四日市、4月奈良と13場所で4回決勝に乗ったし、コンスタントに勝ち星を挙げていた。“しっかり練習は出来ているし、(S級でも)まだ展開が向けばモノに出来る脚はある”。まくりも健在だし、好位を奪取するヨコの動きも確か。これだけ中部がそろえば、自分で自在戦となる可能性も高いものの、A級なら無条件で本命視して良さそう。12年3月前橋でミッドナイトは経験があるが、S級とA級では全く別だし、8年ぶりなら初と変わらない。しっかり攻略して波に乗っていく。

 チャレンジでは5人の117期勢が本格デビュー戦を迎えるが、在所ナンバーツーの山口拳矢が一身に注目を集める。父がグランプリレーサーの幸二氏(62期・引退)、兄が1・2班戦で売り出し中の聖矢(115期)という血筋以上に、ルーキーシリーズでの活躍のインパクトは絶大だった。5月小倉、6月伊東を6戦6勝。小倉の決勝は上がり10秒6の驚異的な快速まくりで、卒記チャンプの青柳靖らを一飲み、伊東の決勝も混戦をまくってナンバーワンの長田龍らを一蹴と、117期勢の中でも町田太と並んでレべルが違う感じだ。「練習ではあれくらい(上がり10秒6)は出るんですけど、それがレースで出せたっていうのは自分でも自信になります」。先行から追い込みまでバランス良く勝ち星を挙げた養成所での成績の通り、変幻自在に流れで何でも出来るオールラウンダーで、「一瞬のダッシュ力には自信があるし、トップスピードに上げる速さは誰にも負けないと思います」。だが、逃げても強いところをルーキーシリーズでは示したし、ライン戦となるチャレンジでは先行基本の走りで敵を沈黙させる。

権田浩一記者

2020年7月9日 13時15分

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