地元は譲らない伊藤慶太郎 ~西武園ミッドナイト~

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伊藤慶太郎
パワフル先行で敵を黙らせる
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櫻井祐太郎
中距離種目で鳴らした地脚が魅力

 7月10日開幕の西武園ミッドナイトは、「地区内あっせん」のため1・2班戦はオール関東勢、チャレンジは北日本と関東勢によるV争いだ。1・2班戦は、上位陣に先行型が少なく、伊藤慶太郎には負けられない一戦となりそう。女屋文伸との地元タッグで決める。
 一方、チャレンジ戦は117期の6名がここから本格デビューを果たすが、飛び抜けた選手は見当たらず混戦模様だ。ルーキーシリーズで大健闘を見せた地元の戸邉捺希を狙う手もありそうだが、在所8位の櫻井祐太郎の先行力を評価するのが順当か。

 1・2班戦で本命に推す伊藤はデビューから徹底先行を貫く選手。身長180㎝と雄大な体格から繰り出す自力攻撃でレースを支配する。昨年前期にはS級も経験しているが、18年、19年と落車で大きな怪我をして伸び悩んできた印象も。しかし、しっかり練習できるようになって降級直後のドン底は脱した。“踏み直せているし、良い感触が戻ってきた”と、前期は安定した戦績を残していて失格さえなければS級点を取れていた。近況も上り調子で、4場所で3回優参。前走で大叩きした反省を生かした6月平では“自転車と身体がうまくかみ合った”と2年ぶりの優勝を飾っている。課題にしているセッティングに当たりが出れば、先行有利な走路で後期好スタートを切る。

 チャレンジ戦で中心視した櫻井は在所8位の精鋭。ルーキーシリーズは初戦の5月広島こそ散々な結果に終わったものの、6月伊東は立て直して231着。決勝には乗れなかったが確定板を外さなかった。最終日の1着は打鐘からカマして先制。背後から在所10位の成清龍にまくって来られて一旦は出られながら盛り返して逃げ切り、今回も対戦が予定される戸邉捺の強襲も振り切った走りはまさに櫻井の真骨頂だった。高校時代にはポイントレースなど中距離種目で活躍したように強地脚が武器。競走訓練でも117期3位に入る先行回数だったように積極策で結果を出してきた。本格デビュー戦も臆せず先行で勝負。伊東の最終日に披露したような強烈なスピードと抜群の踏み直しでライバル達を黙らせるか。

権田浩一記者

2020年7月10日 13時13分

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