強敵相手に特進目指す ~弥彦ミッドナイト~

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金子幸央
A級ではレベルが違う。強敵破って特進だ!!
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太田龍希
父親譲りの豪脚でシリーズの主役を務める

 東を代表するような実力者が一堂に会する大激戦。それでも、中心は今シリーズで特進がかかる金子幸央で不動だ。昨年後期の失格3回と落車5回が響いて、降級となってしまったが、S級で決勝に乗っていた機動型だけに、やはりモノが違う。8月取手で完全優勝を飾ると、続く函館ミッドナイトも連続V。決勝は前受けから突っ張り先行で別線の波状攻撃を退ける圧巻の内容だった。勢いに乗る今シリーズも悔いの残らないように自力で積極的に仕掛けて、S級復帰を決めるか。関東には早期卒業者の菊池岳仁もいる。決勝でなかなか勝ち切れてない近況だっただが、8月静岡では3日間、得意の先行策で別線を完封し3連勝を果たした。言うまでもなくスピードはS級レベルで、金子の前で駆けるのか、別線かで流れは全く変わってくる。
 金野俊秋が率いる南関勢も侮れない。8月前橋でのS級特進はならなかったが、7月静岡から7連勝した実力は疑いようがない。準決2着で特進を逃した前橋にしても優勝しており、目下4場所連続優勝中だ。ヨコの動きも苦にしないし、先行でもまくりでも掛かってしまえば止まらない。金子の連勝を止めるなら金野になりそうだ。山田和巧がアシストして逆転を目指す。
 北日本勢では、タテ脚兼備の佐藤雅彦や、明田春喜に警戒したい。

 金子は、昨年後期の失格3回と落車5回をさすがにカバーできず、今期は降級となってしまったが、やはりA級では格上の存在。前期まで3年間続けてS1班を張っていた実力はダテではなかった。8月取手で完全優勝を飾ると、続く函館ミッドナイトでも3連勝。「前回降級した時は2場所目から9連勝で特進」と今回も狙うは3場所目からの9連勝だ。降級直後は、「2コーナーからの加速がもっと欲しいかな」と納得していない様子だったが、レースを走る毎に調子を上げていって最早手が付けられない。8月取手は武田亮と別線で単騎戦を選択してV。直前の函館ミッドナイトの決勝は突っ張り先行で堂々の押し切りだった。
 「今は力を出し切る事を大事にしている。バックを取るレースをしたい。先行もしていたので脚には余裕がある」
 ここは関東期待のホープ・菊池岳らもいて並び、作戦は流動的だが、基本は自力勝負でS級返り咲きを目指す。

 チャレンジには117期から5名が参戦。小笠原光、太田龍希がやや抜けている感じだが、本命には太田を推したい。ルーキーシリーズは苦戦したものの、本格デビューしてからの動きは申し分ない。7月大宮はまくり届かず準V止まりだったが、続く宇都宮ミッドナイトではV奪取。決勝は番手を捌いての追い込み勝負と柔軟な組み立てで、大宮で敗れた鈴木陸にリベンジを果たした。そして、直近の8月松阪ミッドナイトは一転して3日間積極的に仕掛けて115着。予選は逃げて11秒5、準決は11秒3でまくり圧勝とスピードのキレはまさにタイトルホルダー父親・真一(75期)譲り。ここも持ち前のレースセンスでレースの流れに乗って、思い切りのいい一撃で決着を付ける。
 対する小笠原もここまで4走全て決勝に乗って優勝1回。その7月青森ミッドナイト決勝は別線で戦った坂本紘のまくりを更にまくって勝っており、持ち味のダッシュを生かしたカマシ、まくりの破壊力では負けていない。レースの組み立てが明暗を分けそうだ。

権田浩一記者

2020年9月6日 13時19分

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