傑出者不在で接戦 ~大垣ミッドナイト~

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小谷実
好調の波に乗り、一発を狙う
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長谷部龍一
地元でしっかり初優勝を決める

 11月15日からの大垣ミッドナイトは、実力互角で狙いは絞りにくいが、連の軸として最も信頼できるのは木村直隆だろう。降級した今期は成績をまとめていて、1V、準V2回、初日特選で4勝を挙げている。当所でも9月のミッドナイト開催に参戦して初日特選、決勝を勝っている。今節は連覇を目指す。近畿勢では岸川哲也、小谷実らが上位の自力型だ。岸川は9月福井、10月和歌山でともに番手戦ながらV、小谷は8月富山から4場所続けて準V。好発進なら勝ち負けに持ち込める。
 中部勢も西浦仙哉、岩本和也、松田大、山口智弘ら実力者がそろっている。特に西浦と岩本は最近よく連係していて、10月松阪ミッドナイトでは逃げた西浦を岩本が差して優勝している。西浦が四日市、松阪と10月の地元シリーズで見せた気迫の走りを再び披露なら流れは一気に中部勢に向く。

 近畿ラインの鍵を握る小谷実に注目したい。今年2月までは優参もままならない苦戦が続いていたが、以降は急上昇。8月富山から4連続準Vは半端ない。“若手と一緒に良いモチベーションで練習が出来ているし、自分はそれで引き上げて貰っている”。あまり長い距離を踏んで勝負するタイプではなく、カマシ、まくりの自力を基本に何でもやっていくのが持ち味。“(今の成績は)人の後ろを回る事も増えて、前の頑張りというのが大きかったりもします。自分でやる時もあるし、特にこだわりはないです”。今期は初のS級点も見えてきてモチベーションは高い。ここも近畿のメンバーに応じた走りで結果を出すか。

 チャレンジは長谷部龍一が地元で今度こそデビュー初Vを目指す。9月の当所ミッドナイトを含め、ここまで準V4回と惜しいレースが続いているが、実力は疑う余地がない。“踏み出して3歩目くらいからのダッシュ力、トップスピードには自信がある”と養成所での200mFDでは早期卒業者の寺崎浩、菊池岳に次ぐタイムを出していた。ここまでVがないのが本当に不思議。同県の選手と同乗して割り切って番手を回ったレースもあったりしたが、ここはもちろん、自力戦で文句なしの勝ちっぷりを披露したい。“色んなことをするようにしていますが、まだレースが下手です。内容重視でやって、結果も付いてくればと思ってますが、今は修行の時ですね”。これまで溜めたものを一気に爆発させるか。
 中部別線で、倉田紘希、下岡将也の三重組が長谷部の相手だろう。出だしはつまずいた倉田だが、目下4場所連続で優参中と軌道に乗ってきた。ここも先行に迷いはなさそうで、ダッシュ強烈な下岡将也に絶好の勝機到来となることも。下井竜のカマシに乗って優勝した10月岐阜の再現もあるか。
さらに10月向日町を完全優勝するなど安定した戦績を残す上川直紀のスピードもVを争うレベルだ。

権田浩一記者

2020年11月14日 15時54分

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