高３のインハイは高田誠選手、海田和裕選手をやっつければ優勝が見えてくる！俺は秘密兵器を用意しました。それはマウスピース！当時は誰も取り入れていません。昔から人がやらない事をしていました。マウスピースは当時、高価で、大きすぎ口にすると息苦しく、自転車競技に向いていませんでした。そこで【割り箸マウスピース】を作りました。割り箸を５センチ位に割り、両奥歯で噛むんです。そうすると奥歯はしっかり噛み締められ、前歯は開いている状態になり、力は入るし息も楽に出来ます。それを見た人は「後閑に牙が生えてるぞ！」と言っていたのを覚えています。目立ちたがり屋にはナイスな閃きで、新聞にも取り上げられました。
　レースは順調に勝ち上がるも準決勝で敗退。３・４位決定戦を海田選手と戦い、やっとの思いで勝利し、インハイ３位の表彰台へ。高田選手２位、俺３位、海田選手４位！優勝は競輪選手になっていないので覚えていませんが、全国には上には上がいる！と思い知らされました。競輪学校の技能免除の基準はインハイ・都道府県大会・国体の３つのうち、２つ優勝と１つが３位。まずは最低限はクリア！残すは都道府県大会と国体を優勝しなければなりません。技能免除に後がない！両大会の優勝へ向け更に気持ちが引き締まったのを覚えています。高田、海田選手と肌を合わせて戦えた事で彼らの技術を感じられました。また８ミリビデオカメラで撮影もしていたので、仕掛ける位置やもがける距離等、映像で毎日研究しました。