相川永にあえて逆らう

　初日特選での圧巻の逃げ切りに続き、準決勝は別線の猛抵抗を力でねじ伏せた2相川。これで８連勝、３場所連続完全優勝に王手をかけ、ここを勝てばＳ級へ特進が決まる。連日の強さを見れば逆らうのはただのひねくれ者としか思えないが、話を聞いていると、まさかまさかの決着も見えてくるのだ。
　まず一つは、2相川は既に来期からのＳ級復帰が決まっていること。来期というのも、もう一ヶ月を切っており、来月半ばには地元で大宮記念が控えている。大宮記念に向けて１走１走が大事であり、勝ちに拘るかが疑問。
　そしてもう一つが、準決勝後に「こんなレースをしていてはＳ級では戦えない」と悔しさを露にしていたこと。力の違いで勝つには勝ったが、内容には到底満足していない。「（特進に）拘ってレースが小さくなるよりは、しっかり駆けて後ろの7鈴木さんとワンツー決めたい」と話しており、持ち味発揮の先行勝負に出ると見た。細切れでライン２車。長い距離を踏めば、末脚にも多少は響いてくるか。ここはあえて２着狙いで勝負だ。