• 函館競輪 第17回サマーナイトフェスティバル7/16〜7/18

後記 GⅡ 函館 07/16

松浦悠士が完全Vでサマーナイト初制覇

松浦悠士

松浦悠士

決勝優勝写真
決勝優勝写真
決勝優勝写真

 通算5度目のビッグ制覇は、松浦悠士にとってビッグ初の完全V。3日間開催だったとはいえ、シリーズを無傷で駆け抜けた。
 「3日間の開催なんで特殊だとは思うんですけど。やっぱりこういう大きい舞台で、いいメンバーがそろったなかで全部1着というのはなかなかできることではない。3日間、番手だったんで、(清水)裕友と太田(竜馬)に感謝したいです」
 初日特選と決勝は清水、準決でタッグを組んだ太田と中四国の仲間をねぎらい松浦から自然と笑みがこぼれる。
 2車の岩本俊介、山崎賢人のラインに単騎の山口拳矢に対して、中四国は4人が結束。数的に断然有利のなかで、当然ながら松浦に人気が集まった。
レースは赤板過ぎに先頭に立った清水が、打鐘過ぎに岩本ラインを受けて3番手に入った。態勢を整えた清水が最終2コーナー手前からまくりに出たが、思いのほか岩本の抵抗を受ける。清水マークから外併走でも余裕をもった松浦が直線で踏み込む。内から山口拳矢の強襲はあったが、着差以上の確信のV獲りだった。
 「(清水は)結構、(佐藤)慎太郎さんのブロックを避け過ぎたのか、影響を受けて止まったなっていう感じはあった。でも、もう1回加速したんで、行き切るなって感じはしました。その辺の判断は難しかったですね。裕友がもうちょっと止まりそうな感じで、僕は阿竹(智史)さんと小倉(竜二)さんがいたんで、しっかり外を踏まないとと思って踏んだ。ゴール前、(山口)拳矢だったんで、あれ拳矢かと。ダービー(決勝)の時の(佐藤)慎太郎さんほどではなかったので、しっかり前に最後まで踏めば押し切れるなって思った」
 4月の武雄記念からダービー、函館記念、地元の広島全プロ記念と怒とうの4場所連続V。しかしながら、その反動もあったのか、その後はやや失速もあって、前回の小松島記念ではまさかの二次予選敗退を喫した。
 「裕友とかも相談に乗ってくれましたし、師匠(脇田良雄・66期)ともしっかり練習して相談しながら、ここまで来れたんで、自分だけじゃなくて周りの力ももらった。自分の状態が戻って結果が出たんで、そういうところはすごいうれしいです」
 “夜王”の称号を手に連覇のかかるオールスターが待っている。
 「G2という舞台で完全優勝を飾れているんで、オールスターも自分のなかですごい楽しみになりました」
 持てる力を駆使して脇本雄太を下した昨年の名古屋オールスターからもうすぐ1年。獲得賞金でトップをひた走る松浦が勢いを取り戻している。

 単騎の山口拳矢は、最終バックから内を進出。最後は松浦の内からビッグ初Vも視界に入ったが2着まで。
 「(清水が)絶対行くと思った。それで自分がどこで行くか。コースがなくなって、イチかバチか、内に行った。空いたのが見えたのでこじ開けるくらいだった。すごい悔しかったですね」

 最終2センターで松浦に遅れた阿竹智史は、直線で盛り返して3着。初めてのビッグのファイナルをこう振り返る。
 「(清水)裕友が止められて、松浦がどうするのかと思って見てしまった。すかさず拳矢が入ってきたんで、あれはすごい。初めての大きい舞台で(師匠の)小倉さんと走れて、もっとゴール勝負がしたかった」

Race Playback

レース展開4
松浦悠士選手が、清水裕友選手マークからシャープに伸びてV。単騎の山口拳矢選手が2着、阿竹智史選手が3着。

レース経過

誘導員 : 菊地圭尚

 大外枠の守澤太志がSを取り、山崎賢人-守澤、岩本俊介-佐藤慎太郎、清水裕友-松浦悠士-阿竹智史-小倉竜二、山口拳矢での周回。 青板2センターから清水が上昇を始め、赤板と同時に誘導を切って前に出る。山口がそのまま中四国勢に続き、山崎はその後ろに下がるが、岩本はすぐさま態勢を整えて巻き返す。1センターで仕掛けた岩本はバック手前で清水を叩いて先行勝負に出る。叩かれた清水だがすんなり3番手を確保し、山口、山崎は後方に置かれてしまう。最終ホームで山崎がまくりにいくが前までは遠い。清水がまくったのは2コーナー。佐藤のブロックは乗り越えた清水だったが、合せて踏み上げた岩本とスピードが合ってなかなか出切れない。バック過ぎから清水と岩本でモガキ合いとなり、一方で外に浮いた中四国勢のインを突いて山口が車を上げてくる。直線に入ってようやく岩本をねじ伏せた清水だったが、そこまでで一杯。清水の状態を見極めて踏み出した松浦が、内を突いて強襲してくる山口を制して優勝を飾った。

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