後記 GⅢ 小松島 07/02
後期への期替わりとなって初めてのグレードレース。初日から高配当が連発するなど荒れ模様の4日間だった。そのなかで動きの光った自力選手を中心に取り上げる。
底力を示したのは吉田敏だ。準決は古性優の先行を5番手からまくって快勝。決勝は単騎で見せ場を演出した。
「今回は宮杯の疲れが残っていたけど、悪いなりに最低限の走りはできました。決勝は前々に踏んで、思惑どおりのレースはできたんですけどね。内ばっかり踏んで最後の脚が残っていなかった。でも、今期初戦でいいスタートが切れました」
佐藤一は1予、2予で鋭くまくって連勝。全国のファンにアピールした。
「デキ過ぎですね。記念で初めて準決勝に乗れました。格上を相手に後ろに置かれては厳しいし、平原(康多)さんみたいにうまく中団を取れるようになりたい」
服部克は2542着と2連対。最終日以外は単騎となったが、トップクラスを相手に互角の勝負を演じた。
「単騎でうまく立ち回れたと思います。決勝には乗れなかったけど、準決勝は2日目までの反省を生かして、自分から仕掛けることができた。SSの選手とは力の差を感じたけど、次につながる走りはできました」
吉澤純は今期からS級1班で記念で初の特選スタート。初日は脇本雄に真っ向勝負を挑むなど、気合満点の走りだった。
「復帰して最初の頃は怪我を言い訳にしてたけど、もうそれはできないですからね。初日は打鐘から全開で踏まないといかれちゃうと思って。それでもすぐに横まで来られてびっくりしました」
地元勢は原田研、小倉竜の2人が決勝に進出。山形一は背中の肉離れで不安を抱えたままの参戦だったが、1374着と健闘した。
「直前は体のケアばかりで走る前は不安があったんですが、初日の朝起きたら首も背中も違和感がなくて、ローラーを乗った感じでいけるかなって思ってました。状態は良くなかったけど、レースは見えていたし、気合で走れたと思います」