• 平塚競輪場開設75周年記念湘南ダービー5/10〜5/13

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 平塚 05/10

 地元の郡司浩平、和田真久留が中核をなし、S班の岩本俊介がシンガリを固めた決勝の南関ライン。4車結束の意味を誰よりも強く思い、体現したのが深谷知広だった。「(松本秀之介は)早めに踏みやめていたんで、(深谷は)もっとペースに入れてもいいと思っていた。でも、任せていたんで、その気持ちをくみ取りました」と、優勝した郡司は振り返った。単騎でも最大の脅威になる犬伏湧也を9番手に置いて、深谷は自身のエネルギーを余すことなく使い切った。“凄み”を感じさせるあの先行こそが、深谷たるゆえんだろう。

山口拳矢

山口拳矢

 「まだ6割」と言うように、2月の全日本選抜のあとに練習中に落車に見舞われた山口拳矢は、復調途上。右鎖骨骨折の影響があるなかで、二次予選、準決を連勝。持ち前のセンスでうまくまとめた。

 「(決勝は)郡司さんが出ていって、詰まったところでっていうイメージ通りだった。(3着は)4番手にいての結果。脚力的にはまだまだかなって思います。(連勝したが)メンバーがG1とは違う。初日特選と決勝の結果が、現状ですね。劇的にっていうのはないけど、ちょっとずつ良くなっている。(鎖骨に入っているワイヤーが)抜けるまではしょうがない。7月以降だと思います。違和感はないけど、可動域が全然ですね。ただ、今回、仕掛けられたっていことが気持ちの面で良かった」

川越勇星

川越勇星

 平塚がホームバンクの川越勇星は、今シリーズが初めての平塚記念。二次予選では郡司、和田健太郎との連係で先頭を務めて敢然と先行策。郡司の勝ち星には貢献したが自身は8着。最終日は十八番のまくりでシリーズを1着で締めたが、様々な思いが駆け巡ったようだ。

 「最近はあんまり走ってないっていうのもあったけど、本来の得意としているまくりの決まり手がなくなっていた。だけど、それが(最終日に)できて(ラインで)ワンツースリーで良かった。今回は力勝負をして弱かった。最後は1着が取れて良かったっていうのと、悔しいっていう気持ちがあるけど。悔しいっていう気持ちが大きい。この気持ちを忘れないで、バネにして頑張りたい。(二次予選は)自分にもチャンスがある組み立てをしてもらって、残れなかったのは情けない。ただ、いろいろ新しいことをやり始めた。自分はもともとウエートトレーニングをやって良くなったんですけど、それが怪我でできてなかった。そのウエートトレーニングも再開した。周りからはいいレースするねって言われるけど、それだけで終わりたくない。強いねって言われるように」

梅崎隆介

梅崎隆介

 梅崎隆介はシリーズ2連対。二次予選では犬伏ラインの3番手に飛び付く執念を見せたが9着。しかしながら、3日目には総力を駆使して白星をつかみ取った。

 「(二次予選は)1回脚を使って、犬伏君のダッシュで脚も削られていた。それでも番手勝負にいかないとって、荒井(崇博)さんにも言われた。いままでちゃんと勝負ができてなかったので、先輩方のアドバイスをもらって、しっかりとやっていきたい。S級に上がったくらいから、自力だけじゃキツいなって思うようになった。(さばきで)勝負しないといけない時はしないとなって。自力だけじゃ通用しない。まだやり始めたばかりなんで、試行錯誤しながらですけど。なんでもできるようになりたい。9車立てだけじゃなく、7車立てでもとにかくなんでもやれるように」

竹内智彦

竹内智彦

 前回の日本選手権では一次予選で落車した竹内智彦が、今シリーズは新車を投入。試行錯誤のなかで3日目から“アタリ”がつかんだようで、怪我を押しての追加配分だったが好感触を得た。

 「腰痛だの神経痛だのが出て、ずっと冬から調子が悪かった。それで(前回の日本選手権で)落車もしてるんで、今回はいろいろ見直した。(初日から使っている)新車の感じがすごく良くなった。(3日目からセッティングを)ガラッと変えて、すごく良かった。あとは腰と座骨神経痛が良くなれば、いつも通り走れるんですけどね。そこは帰ってからケアもするし、昨日(3日目)、今日くらいの走りができればいいかなと」

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