• 松阪競輪場ミッドナイトGⅢ9/8〜9/10

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 松阪 09/08

 7車立てで行われるミッドナイトG3。9車立ての競輪で九州を引っ張ってきた吉本卓仁だけに、初のG3制覇にも満足せず「記念を獲りたい」と気持ちを語った。小原太樹の追い上げをしのいでつかんだ、番手でのV。何度も後ろの勝利に貢献してきた好漢が、今度は前の後輩との連係を大事にしつつ、チャンスが巡ってくるのを待つ。

齋木翔多

齋木翔多

 齋木翔多は、一度脚を使いながらも再度仕掛けた初日、そして山賀雅仁を背に押し切った2日目と、状態の良さがうかがえるシリーズだった。

 「脚自体は最近良いですね。2日目は直線の長い松阪で、山賀(雅仁)さんを振り切れたし、自信になる。(好調は)練習量が増えたのが要因ですね。今流行りの、AIに練習メニューを組んでもらってるんですよ。目的に合ったメニューを出してくれるし、本数も多いんで、自然と練習量が上がった。8月は1日も練習を休んでないし、数値的にも上がっているんです。前回の西武園で、高いスピード域でも余裕を感じられて、そこから自信につながっています。1回脚を使っても、もう1度仕掛けられるようになりましたね。ここ何年か同じ練習を続けて頭打ちだったし、これをきっかけに成績も上げていきたい」

吉田有希

吉田有希

 吉田有希は、初日に逃げ切りを決めて、24歳のバースデーに自ら花を添えた。新鋭の小川三士郎を赤板から突っ張って、一歩も引かずに主導権争いを制した。

 「人生で一番きつい誕生日(笑)。アンハッピーバースデーでしたよ。24歳はもっと自分らしいレースをやれたら良いですね。初日みたいなレースを、やっと最近できるようになってきた。泥臭いレースというか、自分らしく、長い距離を駆けていけるようにしたい」

山田諒

山田諒

 山田諒は、西武園記念の初日に落車し、今回が復帰戦だった。その影響がモロに出て、初日はまさかのシンガリ負け。ただ、2日目の敗者戦からは調子を取り戻しての連勝締めに、最終日は笑顔が弾けた。

 「(最終日は)正直、(地元の)坂口さんが後ろは、今の僕には(荷が)重いなって思っちゃった。でも、ワンツーが決まったんで、最高ですね。(状態が)本当に良くなくて、ヤバいと思ってた。でも、日に日に良くなっていきましたね。(直前の練習で)もっとバンクに入るべきでした。レース勘というか、コーナーの入り方とか、踏み方が良くなかった。フォームも、最終日は山賀(雅仁)さんのアドバイスのおかげで良くなりましたね。やっぱり、落車した後で、良くないって思うと上半身に力が入り過ぎてしまう。今日(最終日)は、山賀さんのアドバイスで、上半身の力を緩めて、落ち着いて走れたのが良かった。坂口さんと良い形で終われたし、めちゃくちゃ嬉しいですね」

當銘直美

當銘直美

 昨年はG1で3度の決勝進出と、當銘直美はブレイクを果たしたが、今年は思うような結果を残せずに苦しんでいる。そのなかで、今節はオール2着の準V。好位をつかんで離さない。當銘らしいレースが、徐々に戻ってきた。

 「(決勝は)車番的に、酒井(亜樹)さんが近かったし、その後ろからって決めていました。酒井さんはダッシュがすごいんですけど、なんとか食らい付いていって、2着に入れたのは良かったんですけど、自分的には結構迫れた気がするんで、欲を言えばもっと接戦に持ち込みたかった。酒井さんは脚があるけど、私は省エネじゃないと、あの(まくりの)外は付いていけない。千切れたみたいな感じの追走に見えちゃうけど、内とかも気にしながら追走するのが私のスタイルなので。今の状態の中で食らい付けたのは良かったです。あとは、あれを差せるようになるにはもうちょっと時間がかかりそう。それまで、強い人の2、3着で買ってもらえたら嬉しいです」

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