検車場レポート
南 潤 和歌山 111期 |
別線の動きを待つことなく、3車で結束した愛媛勢の先頭を務める門田凌が赤板で飛び出す。愛媛トリオに門脇翼が続いて、前受けの南潤は5番手でチャンスをうかがう。門田は迷うことなくペースを上げるが、打鐘の2センターから南が踏み込む。南後位にいた牧田賢也は遅れて、主導権を握った愛媛勢の番手の松本貴治も横に振るのが精いっぱい。一瞬で後続を置き去りにした南がグングンと加速。門田の番手から自力に転じた松本が、追うがなかなか空いた車間は詰まらない。ひとり旅を演じた南がインパクトのある逃走劇で、卒業記念次いで同期との争いを制した。
「よかったです。ちょっと脚見せではいい感触じゃなくて、重いなっていうのがあった。そしたら僕だけじゃなくて、みんな重かったんですね。ジャンのところで緩んだんで、後ろに先輩とかが付いていたら行ったんですけど。単騎なんでまだ長いかなと。(打鐘の2センターで)先に仕掛けてもつかなと思った。でも、逃げ切れてよかった。着というより自力を出して、見せ場をつくりたいっていう思いがあった。それで勝てたら脚があるっていうことなんで。卒業記念は人の後ろで勝ちにこだわってたんで、今回(ルーキーチャンピオンの優勝)の方がうれしい」
最終ホームで自力に転じた松本貴治は、まくりで南を半車身まで詰めたところがゴール。
「(南は)もっと後ろにいると思っていた。気づいた時にはビューンって行っちゃってた。(最終)バックでは追いつける予定でいたんですけど。(南に)うまく踏み直された」