卒業記念クイーンは福井の仲澤春香 ~伊東競輪場~

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圧巻の走りで完全優勝を遂げた仲澤春香
苦手な33バンクも克服したナンバーワン

 伊東競輪場で日本競輪選手養成所の第125回生(男子)、第126回生(女子)の「卒業記念レース」は、3月6日に前日の予選2走に続き、125回生は準決、決勝、126回生は決勝が行われた。126回生の決勝は、在所ナンバーワンの仲澤春香(福井)が、3連勝の完全Vで114回生の柳原真緒以来、福井から2人目の卒業クイーンの座に輝いた。
 126回生(19人)は、3月8日の卒業式で養成所を旅立ち、「競輪ルーキーシリーズ2024」の第1弾、5月3日に始まる富山から次々とデビューが予定されている。

 予選の2走を先行策で押し切った仲澤春香が、まくりで優勝をもぎ取った。打鐘3コーナー過ぎには外に浮いたが、落ち着いて4番手に下げて最終ホームを迎えた。在所2位のライバル中島瞳が3番手から仕掛けると、迷わずその外に持ち出した。2番手から踏んだ豊田美香、中島をバック過ぎにとらえて先頭に立ち、続いた伊藤優里を半車身、振り切って優勝。126回生で唯一のHPD(ハイパフォーマンスディビジョン)教場に選出され、2度に渡りゴールデンキャップを獲得したのも仲澤だけ。その力を示して卒業記念クイーンを射止めた。
 「決勝はプレッシャーというか緊張もしていたけど、落ち着くことができました。自分自身、33バンクでの競走訓練があんまりうまくいかないことが多かった。けど、ガールズケイリンのレースを見て、それがうまく体現できたかなと」
 自転車競技の経験はなくボート競技から転身。仲澤にとってはここまで平たんな道のりではなかったが、養成所ではズバ抜けた存在だった。
 「ボート競技をやめた経験で一番大きいことは、弱い自分を受け入れる。それができたことが大きい。そこから前に進めている。弱い自分もいるけど、強い自分もいる。自分を受け入れることを意識しています。(デビューしてからも)守りに入らず、攻めることができたらなと思います」

竹内祥郎記者

2024年3月6日 17時05分

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