卒業記念は予選の2走が終了 ~静岡競輪場~

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127回生の現在の在所1位、尾野翔一は予選を連勝
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酒井亜樹はナショナルチームにも所属し、128回生の現在のトップ
127、128回生の卒記チャンプが明日、決まる!

 3月4日に静岡競輪場で日本競輪選手養成所の第127回生(男子)、第128回生(女子)の「卒業記念レース」初日が行われた。127回生68人(1人は負傷欠場)、128回生20人のそれぞれが、予選の2走で勝ち上がりを争った。127回生の現在の在所ナンバーワンの尾野翔一(福岡)は、予選を連勝。危なげないレース運びで、準決にコマを進めた。また、128回生の現在の在所トップの酒井亜樹(大阪)は1回戦で3着に敗れたものの、2回戦では好位キープからまくりを繰り出して1着で決勝進出を果たした。3月5日の2日目に127回生は準決、決勝、128回生は決勝で、それぞれの卒業記念チャンプが決まる。

 127回生は、第3回の記録会でゴールデンキャップ24人を輩出。これまでの回生のゴールデンキャップ獲得人数を大幅に上回るハイレベルな候補生がそろっている。そのなかでもポテンシャルの高さでは、尾野が際立っている。自転車競技経験がなく、野球ではその身体能力の高さを生かして独立リーグを経験して輪界入りを決意した。
 「自分は脚がめちゃくちゃ速くて、周りから競輪にも向いているって言われていた。(自転車競技経験がなく養成所では)脚力の向上もそうだけど、戦略だとかを学ぶことができて成長した。(卒業記念は)1着、1着で予選を通過できて、目標は完全優勝。明日(2日目)も完全優勝を目指して、自分の走りができたらいいなと思います」
 伸びしろたっぷりの25歳。まずは4連勝の完全Vで在所1位での卒業記念チャンプの座をつかみ取る。

 一方の128回生のトップ酒井は、今回生ただ一人、記録会すべてにおいてゴールデンキャップを獲得。10歳の時にBMXを始めて、その後に自転車のトラック競技に転向。兄にS級レーサーの拳蔵(109期)がいて、酒井自身もナショナルチームに所属と自転車経験は豊富だ。
 「大学3年生までBMXを続けていたけど、大学4年生の時にトラック競技のナショナルチームに声をかけてもらった。それから自分の可能性を広げたいと思って、ガールズケイリン選手を目指しました」
 卒業記念の予選1回戦では3着に敗れたが、それを糧にして2回戦では白星奪取。これまで培った経験を生かして、類まれな修正力を発揮した。
 「1回戦はうまく出し切れなかった。2回戦は決勝に進みたいっていうのもあり、仕掛けが遅くなった。けど、しっかりと決勝につなげられたと思います」
 500mTTでの養成所記録も更新。日本を代表するダッシュ力が、酒井にとっての大きな武器だ。

竹内祥郎記者

2025年3月4日 17時40分

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