地元Ｖへ集中！！

　小田原記念もいよいよ決勝を迎える。今シリーズはここまで波乱の連続で、その流れを引きずるように決勝も波乱の予感がしてならない。
　連日、積極的な走りを披露している7小松崎が攻めればタテ脚兼備の5高橋が絶好にも思える。しかし日増しに気配が良くなっている2柴崎が北勢を出させまいと強気に攻めればキレ保つ9岩津の逆転Ｖも魅力的だろう。
　しかし狙いはズバリ1林だ。「7小松崎君には準決でも世話になたし本当はジカで回りたかったけどね。5高橋君もいるし３番手になるけど北へ。でも地元なのでやっぱり優勝はしっかり狙うつもり。直線はしっかりとコースを探して突っ込みます」と真剣なまなざしでＶ取りを宣言した。
　昨年の決勝は千葉の根田空史が思い切って攻めて、桐山敬太郎が番手まくり。1林はその後ろを回っていたが桐山の念願の記念初制覇へ黒子役に徹して後方からまくってきた新田祐大を何度もブロック。優勝した桐山には続くことができなかったが、桐山のＶへしっかりと貢献した。今年もラインの３番手を回ることとなったが、同じ３番手の位置でも意味合いが違う。「桐山達の分まで頑張りますよ」と今年は自らが主役なのだ。「北の番手まくりはないのは分かっているけど、7小松崎君が逃げてくれればチャンスはあると思う」と勝算があるから北の後ろを選び、そして有限実行のＶ取りへ集中する。
　怖いのは前の5高橋よりもＳ班の9岩津。「番手まくりまで打って勝ち上がったのだから決勝は優勝を狙うしかない」と普段はあまり優勝などと軽々しく口にしない寡黙な9岩津がそこまで言うなら1林の逆転もしっかりと押さえたい。