番手まくりで新田康がＶ

　５人が勝ち上がり、動向が注目された南関勢。東スジで6吉田に付けるという選択肢もあったが、話し合いの末に4山賀を先頭に『５車で結束する』という結論を出した。6吉田と2吉田の“Ｗ吉田”はデキも機動力も申し分なく、簡単に倒せる相手ではないが、５人でまとまれば逆転は可能だろう。
　先頭を務めることになった4山賀は「まさかこんな事になるとは…。俺は先行選手じゃないのに」と苦笑い。それでも「しっかり意味を考えて走ります」なら仕掛け損じることはないはずだ。4山賀が果敢に攻めれば、番手の3新田にチャンスが到来する。3新田は去年の競輪祭で骨盤骨折の大ケガを負い、復帰後しばらくは苦しい戦いが続いていたが、不屈の闘志で這い上がり再び上位クラスへ返ってきた。「せっかくここまで戻ってこられたのでね。決勝も4山賀に頑張ってもらう。後ろも３人固めてくれるし、その意味を理解して走るつもり。自分を含めてラインから優勝者を出せるように頑張る」。来年５月には地元の静岡でダービーが行われる。3新田は現在ボーダー上で、今回賞金を加算できれば、出場がグッと近付くだけに、いつにも増してモチベーションも高い。4山賀に乗る3新田の復活Ｖに期待したい。