• 別府競輪場開設67周年記念別府八湯ゆけむりカップ12/2〜12/5

後記 GⅢ 別府 12/02

田中晴が激戦を制す

田中晴基

田中晴基

 好位確保からのまくり後続を振り切った6田中選手。記念初優勝を飾り、表彰式では安どの笑顔を見せる。

 前を行く竹内を3コーナーでとらえたが、その外を岩津が迫ってくる。「持って行ったらガシャンって。ヤバいなと思った」。あおりで岩津マークの橋本が落車し、田中は審議対象に。笑顔で出迎える同県の仲間にも「失格かもしれません」と話していたが、セーフのアナウンスにホッと胸をなでおろす。
 勝機を呼び込んだのは青板周回での判断だった。
 「竹内の先行だろうから、その後ろをみんな取りたがるだろうな。誘導を残して引きたくないと思ってたら、古性は切らずに、(竹内)雄作が2車で来たんで、いいの?と思った。今開催はラッキーです」
 最終日失格に終わった10月千葉記念。次の場所からは8年前に使っていたフレームを引っ張り出して戦っていた。「今年は自転車も試行錯誤したし、来年中に記念を獲りたいと思ったら」。思わぬ早さで目標を達成し、これで今期の1班キープも見えてきた。2月のG3優勝では叶わなかった競輪祭出場も決めた田中がここから一気に攻勢に転じる。
 ホームで田中の後ろに入った大塚が流れ込んで2着。地元記念初優勝を逃した悔しさよりも、古性に離れたことにレース後は苦笑いしきり。
 「ぶっ千切れた。ボロが出ましたね。最悪。(競輪祭の落車で痛めた肋骨を押さえながら)引いてドンは一番ダメ。たとえ繰り上がってたとしても喜べないでしょう。千切れた時点で終了。お恥ずかしい」
 大塚に割り込まれた中村はその後ろから再度ドッキングを狙ったが叶わず。2センターの落車を避け、3着に入るのが精いっぱいだった。
 「(大塚に割り込まれて)自分はあれを行っちゃうと失格なんで、どこかチャンスがあるところでもう1回と思っていた。そしたら晴基が行っちゃって、岩津も来ちゃった。かろうじて3着ですね」
 最終ホームで古性の番手にはまった竹内にとっては記念初優勝へ絶好のチャンスだった。
 「踏み上げようと思った時に、もう(古性が)来ていた。もっと落ち着いてレースを運んでいれば、展開も変わったかなと思います」
 1コーナー過ぎからまくった岩津だったが田中の外を乗り越えられず。
 「強がコケたの…、そこだけですね。僕のスピードがもうちょっとよかったら、でも現状ですね。田中が強かったです」

Race Playback

レース展開1

レース経過

誘導員 : 安東宏高

 田中が別線の動きを見ながら誘導員を追う。その後ろに中村が続き前団を形成。以下は、岩津―橋本、木暮、竹内―坂口、古性―大塚で周回を重ねる。
 青板の1コーナーから古性が上昇し、前団に並びかける。しかし、田中はこれを突っ張って出させない。その上を竹内が押さえると、後方に下げた古性が打鐘でカマす。竹内から最終ホームで主導権を奪い返すも、大塚が離れ援軍を失ってしまう。田中は大塚に絡まれたが、捌いて単独の4番手を確保。一方、大塚は千葉勢に割り込んで田中の後位を奪取する。田中は態勢を整えて2コーナーからまくり上げる。番手から踏んだ竹内、後方から仕掛けた岩津と力比べとなったが、田中のスピードが上回って勝利。大塚は田中の仕掛けに続くも、直線で伸びず2着。

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