絶好の目標を得た山崎芳
野口裕史が連覇を目指して懸命の逃走劇。しかし、最後は山崎芳仁が差し切って、1年前の平記念以来の優勝を飾った。F1戦のVとなると19年9月西武園までさかのぼる。
スタート争いを鈴木竜士が制して佐々木悠葵-鈴木の関東勢が前受け。中団に野口-山崎-佐々木省司のラインで、南潤-松田大の中近勢が後攻めとなって周回。青板経過で南が上昇を始める。バック線を通過して誘導が退避すると同時に南は前に出る。その上を2センターでさらに野口が押さえて先制。後方をしきりに見やりながら、自分のペースで駆けていく。2コーナー4番手から南が襲いかかるが、すぐさま踏み上げた野口は南を出させない。南は主導権を奪えないまま、最終ホームで口の空いた3番手に降りる。一方、依然として後方に構えたままだった佐々木が仕掛けたのは2コーナーから。だが、力強い野口の先行の前に佐々木も不発。2センターで鈴木は佐々木を捨てて前に踏み出す。直線に入ってもスピードが落ちなかった野口が押し切るかに、間合いを図った山崎がゴール寸前で逆転。鈴木は3着まで押し上げるのがやっとだった。