黒沢征が完全Vで主役を全う
ダービーの裏開催で、“1強”とも言える存在だった黒沢征治にとっては負けられないシリーズだった。1月前橋に続く完全Vでその期待にしっかり応えた。
号砲で飛び出した磯川勝裕が正攻法の位置を確保して小畑勝広-磯川のラインが前受け。中団は嵯峨昇喜郎-阿部拓真-伊藤大志で折り合った北勢が確保し、小畑らとは関東別線となった黒沢-池田勇人の埼玉コンビが後攻めとなって周回を重ねる。
青板3コーナーから黒沢がゆっくり上昇。赤板経過と同時に誘導を切って前に出る。嵯峨が埼玉勢に乗り換えて続くが、小畑も後方まで引く気はなく3番手が両者で取り合いに。黒沢はこの動きを見ながら徐々にペースを上げて駆け出していく。黒沢が快調に逃げる一方、赤板1センターからの3番手併走は全く解けないまま激しさを増す。最終2センターでようやく嵯峨が踏み出していくがさすがに届かず、黒沢が悠々押し切った。車間を切って援護していたかに見えた番手の池田は意外なほど伸びず、嵯峨の動きに乗って直線強襲の阿部が2着で、嵯峨が3着に入った。