ピックアップ GⅡ 大垣 03/21
ポーランドでの世界選手権を終えて、今シリーズが19年競輪の初場所だった脇本雄太が、脚力の違いを見せつけて優勝。不安を微塵も感じさせないどころか、投入した新車が鍛え上げた肉体にジャストフィット。競輪祭、グランプリと比較しても、進化の加速度は増すばかり。他のライバルたちは、さらなる“脇本対策”に悩まされることは確実だろう。
「ようやく自分に合ったフレームが見つかった。競輪祭、グランプリの時のはダメでした。あとは競技用に近くなったこのフレームに、いかに自分の体を合わせられるか。自分のコンディションをつくるだけですね。今開催はこれ以上できない。あとはG1に向けてトレーニングをするだけ」
競輪用のフレームのストレスは解消された脇本の次回は、4月30日からのダービー(G1)だ。
中西大は初のビッグで4日間すべて主導権。しかしながら、「初日、2日目は全然ダメで、なにが悪いのかわからなかった」と、もらしていたが、3日目から脇本のフレームに換えて光が差した。
「大事なG2だし、なにか試した方がっていうのもあった。脇本さんにこれ(自分のフレーム)に乗れって言ってもらって使った。3日目からは乗り方も変わった。いままでなんて乗り方をしてたんだって…。重心の位置とか全然違った。4日間(最終)バックを取らせてもらったけど、自分がどんだけかの力かもわかった。改善するところも見えてきました」
初のビッグ出場が地元だった不破将登は、シリーズを着。最終日はS級S班の村上義弘や吉田拓矢らを自力で撃破して、地元ファンにアピールした。
「初めてのビッグレースで準決までいけたのと、最終日にこのメンバーで1着が取れたのは自信になりました。ただ、自力屋としては足りないし、もっと自分でレースをつくれないとって思いました。ワッキー(脇本)に練習方法を聞いたりもしたんで、そういうのをやってみたい」
2月全日本選抜の落車で三谷竜生は、左肩鎖関節を脱きゅうする怪我に見舞われた。生まれて初めての手術を余儀なくされ、復帰場所の今シリーズを着。
「思ってたよりもちょっと…、全然ダメでした。レースの流れに乗ったりとかそういうのでしんどいとかはない。自力でまくりにいった時のスピードが乗らない。踏み上げるパワーが戻ってない。練習とかならいけるんですけど、その辺が思ってるように進まない。しっかり走って戻していきたい」
2日目には8番手まくりの脇本に付け切れず大敗。3連覇がかかる5月のダービーまで1カ月、三谷は丹念に復調ロードを歩んでいく。