ピックアップ GⅢ 四日市 06/06
宮杯メンバーが不在ということもあり、シリーズは優勝した山岸佳太に優出した松本貴治、宮本隼輔と若手機動型の活躍が光った。ただ6月に競技規則が一部改正されてから初めての実戦を走る選手ばかりで、自力選手の多くが「今後の対策を考えなければ」と話していた。
地元で活躍が期待された伊藤裕貴だったが、二次予選敗退。それでも残り3日間は3連対、敗者戦でも気持ちを切らさず連勝で走り切った。
「仕上がりは悪くなかった。二次予選がもったいなかったけど、これからにつながると思う。(二次予選は)地元で結果も求められるけど、伊早坂(駿一)との先行争いも大事。あれができないと大きなとこで先行ができなくなる。(結果のために)スタイルを崩してまで挑んでも仕方がないので。誘導は早いですね。ジャンのピッチがG1みたい。それでも行き切る脚が必要だし、ちがう強化面がある。これからしっかり対応できるようにしたい」
その伊藤が前検日に「一番仕上がっている」と話していたのが谷口遼平。準決勝まで勝ち上がったが、その準決勝ではギアを上げるなど早くも新ルールへの対応を迫られていた。
「僕みたいなタイプには(誘導のペースが)すさまじくキツい。押さえ先行はできなくなるし、流してスプリント勝負もできない。ダッシュ勝負したい人にはルール改正はキツいでしょうね。準決勝からギアを上げてやっと勝負できる感じでした。踏みしろもありますね。今回は練習で仕上がってたし、調子良かったけどルールにやられた」
特選スタートの石塚輪太郎も調子が良さそうだっただけに、9726着の結果は残念だ。
「スプリントの支部プロ予選で和歌山歴代の最高タイムを出せて自分のなかでは気持ち良く開催に入ったけど、走ってみると全然ダメで脚のなさを痛感した。新ルールで初めて走って、考えていたよりも対応できていないのがわかったけど、勉強になったし、少しでも早く対応するためにもフレームを作ったりだとか色々考えたい。でもまずはしっかりと最後の直線で勝負できる脚を練習で付けないといけないですね」
坂本周作は3日目、4日目と石塚を破って連勝した。
「(まくった)最終日はレースがゴチャついてくれたおかげ。個の力だと負けるんで。でも新ルールには対応できてるのかなって感じがする。初日は早いと思ったけど、日に日に慣れてきた。押さえ先行じゃなければやっていけそうです。今期は1班ムリなんで、来期は取れるように。目標を高く持って頑張ります」
鈴木裕は最終日の1着を含むシリーズ2連対。準決勝が残念だったが、まずまずの気配を見せた。
「調子は良かったんで、準決勝がもったいなかったですね。(4月)松山からセッティングをガラッと変えたら、それがいい方向に出た。今まで自分の乗ってた乗り物じゃないってぐらい変えたのに踏めば出る。この感覚を崩さず、忘れず頑張りたい」
ガールズ競輪の「ベイサイドナイトクイーン」には児玉碧衣、梅川風子ら好メンバーがそろっていた。小林莉子、児玉碧衣に次ぐ決勝3着の好成績を残した田中まいは今後の課題をこう口にする。
「3日目まで確定板にのれてなかったので、決勝は動かずチャンスを待ってと思ってた。児玉さんが強すぎて差しに行けなかったです。こうやって強い人とやって勝つにはもっと自力をつけていかないと。そこを課題にしっかり練習します」
當銘直美は3日目からの補充で連勝した。
「1着を同じ開催で2回取ったことがないのでうれしい。今回はメンバーが濃かったので自力を出せなかったけど、これからは早い段階で自分で仕掛けられるようにしたい」
太田美穂、川嶋百香の地元コンビはそろって準決勝で敗退。太田はシリーズ2連対の結果にも不満げだ。
「脚をつけないといけないのもあるけど、自分のレースがあまりできてない。色々なレースができるようになったとは思うけど、そのひとつひとつをレベルアップさせないと」