• 千葉競輪 開設70周年記念滝澤正光杯in松戸10/3〜10/8

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 松戸 10/03

 10月3日に発生したシステム障害の影響により、今シリーズは2日遅れで開幕。モチベーションやコンディションを保つのが難しい開催だったが、順延した日も最後まで一人、黙々と自転車に乗っていたS班の三谷竜生が今年初Vを達成。昨年3月玉野以来、4回目の記念制覇を達成した。また、地元勢からは中村浩士、伊勢崎彰大、小埜正義が決勝進出を果たした。しかし、決勝でラインの先頭を務めた小埜が暴走と判定されて失格に。5月31日に競技規則が、「打鐘開始前よりスパートしたが、他の選手に追い抜かれ、先頭で決勝線に到達した選手より、5秒以上離れて決勝線に到達したとき」と改正されて以来、この条項による失格は初めてだった。

根田空史

根田空史

 それでもシリーズを通して、地元勢は要所で活躍した。根田空史は予選を無傷でクリア。惜しくも準決勝で敗れたが連日、持ち前のパワーとスピードを発揮して、復調をアピールした。

 「(前々回の)福井くらいから続いていた副鼻腔炎が完全に治ったのと、2日間順延して疲れがキレイに取れました。それで初日と2日目に、とんでもない質量がでて、ケアが追い付かない状態になってしまった。レースで、練習くらい出し切れるようになったのは良いことなので、4日間走り切れるようにケアの方法を考えていかないといけないですね。調子は戻ってきているどころか、最近で一番良いと思います。寛仁親王牌まで中1日しかないですけど、良い感覚を覚えている中で走れるのはプラスに考えます」

野口裕史

野口裕史

 昨年の今大会で記念シリーズを初めて走った野口裕史は、1年間で急成長を遂げた。今年は期待されながらも、5着。2日間の順延の影響もあって、前半は結果を残せなかった。

 「最終日は楽に踏めたけど、初日、2日目と抵抗されたので、そうなるとキツかったです。(順延で)何もできないと、体がフワフワしてしまって…。普段の調整は体の治療をして、ウェイトで刺激を入れて、前検日に休んで、初日に一番良い状態で走れるようにしているんですけど。いつも初日が良くてだんだん悪くなっていくのに、今回は日に日に体に力が入らない感じになってしまいました」

竹内雄作

竹内雄作

 練習中の落車で鎖骨を骨折した竹内雄作は、今シリーズが復帰4場所目。4日間バックを取って3連対を果たした。

 「感覚は悪くなかったですね。(寛仁)親王牌前に、シューズをアシックスに変えて、セッティングも触って良くなりました。いつもなら自分でセッティングは触らないんですけど、最近が全然ダメだったので、おもいきって。(最終日に)根田君と、長島(大介)君を相手に、あの走り(青板バックからの押さえ先行)ができたので良いと思います。バックからの自転車の進み方と、最後のタレ方が全然違いました」

嵯峨昇喜郎

嵯峨昇喜郎

 北日本の新鋭・嵯峨昇喜郎は1着。初日は地元の海老根恵太を連れて、きっちり人気に応えた。

 「正直、2日間の順延はしんどかったですね。地元の海老根さんが後ろってことで、前検日から緊張していたんですけど、それがずっと続いたので気持ち的に疲れました。でも、やるからにはちゃんと海老根さんと3番手の小野(裕次)さんまで、しっかり決めようと思っていたので、決まって良かったです。(準決勝では)決勝を意識したわけではなかったんですけど、ローラーに乗っている時から脚的に良くなったですね。準決勝がダメだった分、最終日は意地でも前に出ようって思っていたんですけど、キツイ展開になってしまいました。踏んだり止めたりが苦手なので、インターバル系の練習を増やしていかないといけないですね。いっぱい収穫はあったので、次の地元は師匠(永澤剛)もいるし、頑張りたいです。S級の初戦で師匠と一緒だった時は、1回もバックを取れなかったので、今回こそは積極的に走りたいです」

吉田智哉

吉田智哉

 111期の吉田智哉も、今期がS級初挑戦。初日は竹内をまくって勝利をつかみ、2日目は竹内や、渡邉雄太、嵯峨らの強敵を相手に2着に入る好走を見せた。

 「連日、動けたし収穫はありました。勝負どころで前々に動いて自力が出せたし、S級でも自力で戦っていけるなっていうのも感じましたね。名前は売れたと思うし、アピールする走りはできたので、まずはF1戦で決勝に上がりたいです。もっとスピードと持久力を付けていきます」

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