ピックアップ GⅢ 久留米 03/20
節目の10回目を迎えた「国際自転車トラック競技支援競輪(G3)」。3日間の短期決戦とはいえ、ハイレベルなV争いが繰り広げられた。
村上義弘は復帰戦の3月向日町F1で優勝して今シリーズを迎えたが、準決勝は絶好の展開で伸びを欠いて5着。最終日は筒井裕の先行を利して1勝を挙げたものの、腹膜炎の手術をした影響は思った以上に大きいようだ。
「向日町は古性(優作)が強引に行ってくれたおかげです。前に付いていけただけでも頑張れたと思います。終わってからいまのコンディションでできることはやってきたけど、今回はケガじゃないんで、自分が想像していた以上にダメージがある。これから何をすれば良くなるのか、いまのところ全くイメージがわかない」
久米康平は1月高松記念に続き、今年2度目のG3優出を果たした。
「直前の京王閣(F1)は結果が悪かったんですけど、自分の中では攻めるレースができていたので、いい手応えは感じてました。一昨年くらいからずっと競走得点が100点ちょっとでウロウロしている感じだったので、去年の後半からパワー系の練習を中心にしっかりやって、土台ができたと思います。今年に入ってからはスピード系の練習を増やしています。5月の静岡ダービーに出れるので、そこに向けてしっかりやってます」
藤井栄二は予選、準決勝と持ち味の先行勝負で出し切ってG3初優出を決めた。
「決勝に乗れたのはラインのおかげですね。状態も悪くなかったです。最近は踏み方も考えて、勝ち上がれる先行を意識してます。そうしないと点数も上がらないですからね。それで徐々に結果も出てきていると思います」
併催されたガールズケイリンは石井寛子、太田りゆのビッグネームが追加で参戦。2強い対決に注目が集まった決勝戦は太田に軍配。世界の強豪と互角に渡り合ってきたスピードとテクニックを披露した。レースは南円佳が最終ホームから先行。2番手外併走の状態から冷静にまくって混戦を断ち切った。
「南ちゃんが動いたので付いていったら山口(伊吹)さんが飛び付く形になってどうしようかなと。2コーナーからだったら、昨日(2日目)、一昨日(初日)の感覚だと戦えると思ったので必死にダッシュした。それで1着を取れなかったら、自分の弱さだし、(石井)寛子さんは胸を借りられる先輩なので、差されたら仕方ないと。ゴールした時は差されたなと。林(真奈美)さんが後ろに入っていなかったら、寛子さんに差されていたかも。国際自転車トラック競技支援競輪なので、勝てて良かったです」
石井寛子は連勝が13でストップ。6場所連続優勝はならなかった。
「届いたと思っただけに悔しいですね。勝たなきゃいけなかったし、負けたら意味がない。勝たないと気分が乗らないですから。初手の位置取りはギリギリまで悩んだけど、(太田)の後ろからがいいかなと。最後も迷ってしまった。今回は明確な勝ちパターンを見つけられることができなかったですね」