ピックアップ GⅢ 松戸 10/08
松戸競輪場で10月8日から4日間開催されたナイターG3「燦燦ムーンナイトカップ」は山本伸一のG3初優勝で幕を閉じた。33バンクの9車立てで落車が多かったことは残念だったが、117回生を早期卒業した寺崎浩平がG3初優出を決め、南潤(和歌山・111期)が持つG3最速優勝記録更新に挑むなど話題の多いシリーズでもあった。
千葉勢で決勝に勝ち上がったのは成清貴之だけだったが、敗者戦回りになったメンバーも地元で気迫のレースを見せていた。大石剣士の仕掛けに離れてしまった初日が悔やまれる小埜正義だが、残り3走はオール連対。7月岐阜で落車からの復帰戦をまずまずの成績で終えた。
「初日が悔まれるけど、2日目からは余裕が出てきて、やっと競輪になじんだ感じ。練習もできてたし、感触は全然良かったです。初日はレース勘だったなと思います。総合評価としては悪くなかったんじゃないですか。3日間、確定板だし、復帰戦としては上々。去年ここで暴走で失格した分も倍返しとはいかなかったけど、次に松戸に来たときは優勝できるように」
準決勝はあわや4日制G3初優出かという伸びを見せた近藤保。シリーズ未勝利には終わったが「今回はまとめられたと思う。感じは悪くなかったと思うし、また次頑張ります」と、2着2本の結果に満足げ。初参戦だった地元G3で十分に見せ場は作った。
一次予選で敗れた矢口大樹も323着だった2日目からは3連続で最終バックを取る積極性が光った。
「去年の10月にヘルニアになって、そこからズルズルと来ちゃってた。でも今回の前に2週間近く空いて、良かったときのセッティングと練習内容に戻してきた。ここ半年は負荷をかけた練習ができなかったけど、腰も良くなってきて、だんだん負荷をかけた練習ができるようになってきた。前検日の練習からいいなと思ってたし、それもあって気持ち強気にいけました」
その一方で、加賀山淳は直前の練習方法のミスを悔やんだ。
「今回は自分がダメ。練習方法を間違えた。競技用の自転車に5.5倍のギアで練習やっちゃったから、いつもの感じじゃなかった。初日の凡ミスでそうかなと思ったけど、2日目にこれはダメだ、乗れてないって。(最終日も)1着でも良くない。ただ1着ってだけ。次まで2週間あるので、そこで直したい」
準決勝が残念だった不破将登はシリーズ3勝の活躍。9月岐阜記念から確実に上向いている。
「脚自体は去年の今ごろよりいい。練習でもスピードやタイムが去年よりいいのに(結果が出ず)悩んでた。でも、地元記念ぐらいから良くなって、自転車に乗ってて違和感がなくなってきた。今はレースに集中できてる」
ガールズで優勝争いを演じた上位選手は競輪祭(ガールズケイリントライアル)やグランプリをにらんでの戦い。石井貴子は地元戦で優勝した喜びをかみ締めながらも、大事な終盤戦へ向けて気を引き締めていた。
「いつ振りだろうってぐらいたくさんのお客様がいて、すごく力になったし、地元記念を走ることももうないかもしれないので、すごくうれしい。(児玉碧衣に勝ったが)自力ではかなわないし、ああいう風にレースできたらいいなと思う。また練習しないとと思いました。(グランプリまで)3カ月を切って、そこに向けてになりはじめる時期なんで、地道にしっかりトレーニングをしていこうと思います」