外国勢がシリーズ席巻
昨年12月に小倉での開催に続く1概定トーナメントのガールズ戦。上記のS級戦5レースとともに行なわれる今シリーズは外国勢4人がV争いをリードする。中でも本命はフォーゲルだ。リオ五輪のスプリント金メダリストと競技でも一番の実績を持つ選手で、来日初戦の10月松戸では完全優勝を飾っている。逃げて、まくってサリバン、高木真備、長澤彩らを寄せ付けなかったが、余裕のレース運びからはまだ力を100%出し切っていないのではという底知れなさすら感じさせた。ここも女王の威厳を見せ付けよう。初戦の弥彦が度肝を抜く強さだったリケイシも高評価。決勝はマーシャンの逃げを差したものだが、予選1は打鐘2センターからカマして押し切り、圧巻だったのは予選2で1センターまくりで後続を8車身突き放して快勝。上がりタイムは男子顔負けの11秒6だった。レース運びが柔軟なのも推せる材料となる。もちろん、マーシャン、サリバンも機動力抜群のV候補だ。マーシャンはリオ五輪スプリントの銅メダリスト。弥彦では11着だったが、スピードはやはり一級品だ。また、外国勢はここを走って全員が帰国する日程で、モチベーションも高い。
ホームの高木を筆頭に、奥井迪、梶田舞、山原さくら、長澤彩、中川諒子らが強力外国勢を迎え撃つ。まともな力勝負では歯が立たないだけに、最終的な位置取りも大きな鍵となる。となれば、高木に期待したいところ。ダッシュが武器の選手で、優勝した松戸のコレクションも逃げる奥井の番手をキープしたことが勝因となった。外国勢とは松戸で対戦しているのもプラスで、決勝はフォーゲルに詰め寄るなど一戦毎に対応能力を上げていく吸収力の高さは光っていた。自在性といえば第一人者の梶田を外すわけにはいかない。目下4場所連続で完全優勝。ナショナルチームにも所属したスピードは魅力的だ。松戸では21着と予選2でサリバンを破った長澤も注目選手。ここも先行で勝負しそうな奥井、3・77のギヤを踏みこなせるようになった山原のパワーがどこまで通用するかも見もの。