混戦切り裂き小嶋敬
脚力伯仲でVの行方は混とんとしているが、本命に推すのは小嶋敬二だ。ここ3場所続けて決勝に乗れていないといっても、1月四日市1着で披露した機動力は一枚上だろう。点数的に今回はプレッシャーの掛かる予選スタートとはならないし、同型手薄で昨年7月小田原以来のVチャンスの一戦でポカはできない。目前に迫った700勝のメモリアル達成へも前進すべく力を振り絞る。中近スジで西岡正一が小嶋マークだろう。西岡は年頭の和歌山記念で決勝に乗ったようにレース運びが安定している。
田中晴基―桐山敬太郎の南関勢が一番の強敵。田中はややかみ合っていない近況ながら、競輪祭でも一予を連対するなど随所で存在感は発揮している。最近の勝ちはまくりが多いが、先行する場面も多く、今回の相手なら先制有力。となれば、桐山には絶好の勝機到来となるか。肋骨骨折明けの和歌山記念ではさすがにまだ動きが重かったが、ここまでには上積みもあるはずだ。
関東勢は、飯嶋則之が落車で本調子を欠く可能性があるが、それでも金子幸央―杉本正隆で勝負になる。金子は12月奈良で小嶋を先まくりで破っての1勝があるし、手の怪我から復調途上の地元杉本と力を合わせて反撃の第一歩としたい。また、手応えが戻りつつある矢口啓一郎にも注目。
1月大宮記念で決勝進出と古豪健在ぶりを示した西川親幸や堤洋の西勢の見逃せないし、小野大介、紺野哲也の北勢も11月武雄記念で3勝した坂本周輝が優参なら怖い。