北津留翼が疾走する
短走路だし、機動力上位の北津留翼が中心だろう。昨年の11月防府記念Vから流れをつかむと、今年も初戦の1月立川記念を見事制覇。決勝は平原康、稲垣裕、新田祐らS班の強豪相手に、内が空いたのを見逃さない俊敏な走りで栄光を手にした。その後はややリズムを崩したが、4月松戸で1着と立て直しに成功。準決は石塚輪、嶋津拓ら売り出し中の同型相手に格の違いを見せ付けた。組み立てにこそ難あるが、周知の通りスピードは輪界屈指だ。番手は山口貴嗣。優出が遠い近況だが、随所で確定板入りとしぶとい走りは健在。過去にワンツー実績もある北津留にしっかり続こう。
策士・筒井敦史も虎視眈々と逆転を狙う。今年はまだV奪取ならずも、ウィナーズカップで準決勝に進出など底力は侮れない。常に最前線で戦っているだけに、メンバー弱化のここは点数上位の意地を見せよう。才迫開が目標なら、勝機を見出せる。その才迫は3月和歌山、4月豊橋を連覇と成績が急上昇。「最近は自転車に取り組む姿勢が変わりました」と練習量を増やして、一気に調子を上げている。さらに中四国で3番手も青井賢治が固める強力布陣だ。
南関勢はタテ脚兼備の大塚英伸が先頭で戦うか。3月松阪記念では、調整の仕方を変えて1着で準決勝に進出。ここも前々に攻める競走なら、後位を固めそうな山田幸司にもチャンスが巡る。健在ぶり示す中村淳も、推奨に挙げた片折亮太や、パンチ力ある古屋琢晶が優出なら浮上も十分。