ホームは譲らない浅井康
シリーズリーダーを務めるのは地元の浅井康太だ。今年は春先から怪我が快方に向かって猛チャージ。オールスターを準Vなど、ビッグでもコンスタントにV争いに参加とGP王者として恥じない成績を残した。もちろん、記念開催でも8月富山で平原康多を破ってVなどレース巧者ぶりを発揮。10月豊橋記念では、連日、自力で戦い抜いて今年3V目を飾った。「ちょっと(練習の成果が)出るのが早いかな。でも、これが普通になれば、もう一、二段階上げられる」。GPへも賞金での出場が当確。負けられないホーム戦を制し、年末へ弾みを付ける。連係する竹内雄作は調子を上げていたが、親王牌で落車の憂き目。復帰した11月防府記念は9199着と叩いてしまった。それでも、ここまで期間があるので修正可能。持ち前の先行力でライバルを完封する。吉田敏洋は浅井の前でも後ろでもいける状態。夏場に苦しんだ腰痛も解消され、10月豊橋記念、11月取手記念を連続優出と今年終盤になって本来の動きが戻った。ここに坂口晃輔、志智俊夫、柴崎俊光らの追い込み勢も加えた充実の戦力で他地区を迎え撃つ。
対する関東勢は木暮安由、吉田拓矢が軸。木暮は共同杯、親王牌を一息。しかし、10月立川をVなど、F1戦ではきっちり人気に応えている。立川でも連係した吉田の後位から再び勝機つかむ。吉田は8月松戸記念の優出から動き良好。9月青森記念の準決でも、裸逃げで押し切りと自慢の先行力で白星を奪取した。木暮や神山雄一郎らを引き連れ、別線に真っ向勝負を挑む。
菅田壱道は宮杯で決勝に進出。その後もサマーナイト237着や、オールスター1173着など、S班に引けを取らない走りを随所で見せている。防府記念の落車は不安だが、問題なければ成田和也と好連係で牙をむく。
山中秀将、和田真久留を擁する南関勢も怖い。山中はダービーを優出するなど、今や南関を代表する機動型。和田も記念をコンスタントに優出するなど、争覇級の実力者だ。山賀雅仁、岡村潤らと一枚岩で結束なら、他地区の脅威となる。
太田竜馬は防府記念で長欠から復帰。準決で敗退こそしたが、シリーズ2勝と状態はまずまず。上積みあれば、好勝負を演じるだろう。桑原大志は怪我で長欠中。問題なければ、太田や取鳥雄吾など若手機動型を足場に浮上も。園田匠、坂本亮馬らクセ者ぞろいの九州勢も軽視禁物だ。
山田久徳、稲毛健太、川村晃司、山本伸一と機動型そろった近畿勢も侮れない。山田は9月向日町記念で決勝に進出。親王牌でも5212着の好走を披露した。稲毛も8月富山、9月川崎を連覇など好調。椎木尾拓哉も含めた強力布陣で本線に挑む。