勝率群を抜くボスの独壇場
今年の滑り出しはあまり調子が上がらなかったテオ・ボスだが、現在は本領を発揮している。ここ7場所は17勝、2着4回で勝率は8割超。予選と準決はすべて勝っている。決勝の2着4回は外国ラインの先頭を走り後続に交わされたもので、日本の選手には一回も先着を許していない。連がらみの決まり手は5割以上が逃げてのもので、レースの組み立ても積極的だ。スピードの違いを見せつけて3連勝は有力。
ボスに土を付けるとすれば山中秀将だろう。全日本選抜での落車負傷が尾を引き、本来のスピードが影を潜めていた時もあったが、徐々に調子を取り戻し7月函館の決勝はボスの準Vと気を吐いた。最終2角で内を抜けて主導権を握ったボスにまくりで4分の3輪まで肉薄したスピードは素晴らしかった。ボスに後手を踏ませての先まくりなら逆転もあるか。
注目株は新鋭の嵯峨昇喜郎だ。援護手厚い守澤太志を連れて積極的に飛び出しそうで、動向には注目したい。