戦力充実の南関勢
南関勢はS班の郡司浩平をはじめとして、渡邉雄太、岡村潤、簗田一輝と充実のラインナップだ。軸は郡司だろう。初戦の1月立川記念の準決で落車し、鎖骨骨折と多難なS班スタートとなったが、戦列復帰した全日本選抜で驚異の回復力を披露。2215着と決勝こそ車番の悪さに泣いたが、勝ち上がりはオール連対で、2日目のスタールビー賞では、松浦-清水の中国黄金コンビをまくりで粉砕している。これまでの経緯から、地元勢の前で強気に攻めるか。全日本選抜では1勝のみに止まったが、渡邉雄太も動きがいい。今年は初戦の1月小田原で優勝しているし、同月平記念も準決は末脚を欠いて4着で決勝を外したものの、渡邉一を突っ張って駆けたレース内容は申し分なかった。岡村潤は差し脚好調。全日本選抜では初日に落車したが、その後は2連対。チャンスが巡ってくればものにできる状態を維持している。
グランプリを制した佐藤慎太郎は、今年も安定プレーを演じている。1月和歌山記念、同月平記念、全日本選抜と全て決勝に進出。ベテランならではの捌きとコース選択、鋭い差し脚は相変わらずだ。目標が不在の時でも的確なコースを突いての連浮上には警戒したい。
対照的に不安なのが中川誠一郎だ。全日本選抜では4日間連続で末着と全く振るわなかった。ツボにはまった時の自力攻撃には素晴らしい破壊力があるし、当所は16年にダービー王に輝いたゲンのいいバンク。気持ちのスイッチさえ入れば、Vゲットの場面も考えられるが…。
浅井康太は1月平記念の初日特選で今節も顔が合う清水、渡邉、鈴木竜士らに快勝している。その後また落車と波に乗れないが、全日本選抜では負け戦ながら2勝。8年連続でS班を張った実力はやはり侮れない。